瑠風輝、バウのど真ん中できらめく8年目の重責!

演出の木村信司氏から「ドンとしていればいい」と言葉をもらった瑠風輝
演出の木村信司氏から「ドンとしていればいい」と言葉をもらった瑠風輝

 宝塚歌劇宙組・瑠風輝(るかぜ・ひかる)の兵庫・宝塚バウホール初主演作「リッツ・ホテルくらいに大きなダイヤモンド」(脚本&演出・木村信司)が上演中(16日まで)。研8でスターの仲間入りを果たした。米文豪F・スコット・フィッツジェラルドの短編が原作の、ジェットコースターのような物語。一本筋の通った男・ジョンを演じる瑠風は「『背中で語れる男役さん』という宝のような言葉を、下級生にも自ら提示したい」と、さらなるきらめきを追求している。(筒井 政也)

 入団8年目の初秋に立つ「一つの目標だった」バウのど真ん中。7年間で4度の主演を経験し「『オーシャンズ11』(4~7月)も出たかったほど(笑い)」と、若手の鍛錬の場・新人公演の恩恵も再認識したが、その新公を今年卒業して、今度は自身が本役で舞台に生きる。「『7年間、何してたんだ』と思われないためにも、すごく意味のある公演だと痛感しています」。重責を意識しながら臨んだ。

 題名の印象からは想像もつかない展開が待つ物語だ。大学生ジョン(瑠風)が友人パーシー(鷹翔千空=たかと・ちあき)の実家に招かれると、そこは巨大なダイヤモンドの原石の中に建てられた大豪邸。しかし、世間と隔離された“楽園”の秘密を知ってしまい…。

 ミステリアスな要素が強く、ジョンも当初は翻弄されるが「己を忘れずに、自分をしっかり持っている。どんなことがあっても揺るがない。私の憧れかな。こういう人になれたらと思える。『どうしよう?』と考えず遂行し、思っていることはちゃんと伝えるジョンのステキなところが、自分にも反映したらいいな」と理想像を見いだした。

 劇中ではパーシーの妹で純粋無垢なキスミン(夢白あや)と恋に落ちる。「相手役を大きく包み込むことって、すごく大事。そこもレベルアップを」。尊敬する元星組トップ・湖月わたる(現女優)のようなスケール感を、長身174センチを生かして表現していく。本公演を“完走”した行く先は「このダイヤモンドみたいになっていたい(笑い)」と、ポスターでは自身の顔より大きく掲載された光る宝石を指さし、トレードマークのえくぼを浮かべた。

 研鑽(けんさん)の時期は、つらさもあった。「ずっとずっと。宝塚が好きで入ったのに、なんであんなにマイナス思考だったのかと思うぐらい」。しかし、意外な作品が転機になった。17年の「王妃の館」の新公で演じた金沢貫一(本役・愛月ひかる)だ。関西弁丸出しのコテコテのオッサン役。しかもヅラの三枚目だ。「どうしようと崩れ落ちましたが(苦笑)、自分を変えるチャンスだと。上級生から『殻が破れないね』と言われ続ける自分が嫌だったので、回避する契機になりました。役者をやっていると役に助けられるんですね。これからもターニングポイントになる役に出会いたい」。ジョンも、その一人になるに違いない。

 宙組は澄輝(すみき)さやと、蒼羽(そらはね)りくが7月で退団。12月には、2期先輩の第96期生で「仲良くさせていただいている」星組・紫藤(しどう)りゅうが組替えで加入する。男役の出世レースは新局面を迎えるが「その中でも、自分を出していけたら。いつまでも下級生ではいられない。その気持ちはすごくありますから」。力強く目を輝かせた。

 ◆瑠風 輝(るかぜ・ひかる)1月26日生まれ。東京都調布市出身。2012年4月、「華やかなりし日々」で初舞台。第98期生。宙組配属。16年「Shakespeare」から18年「異人たちのルネサンス」まで新人公演主演4度。身長174センチ。愛称「もえこ」。

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