逃げ切り図る残り10分で久保投入なぜ?森保監督の狙いとは

後半、ドリブルで攻め込む久保建英(カメラ・宮崎 亮太)
後半、ドリブルで攻め込む久保建英(カメラ・宮崎 亮太)

◆W杯アジア2次予選 ミャンマー0―2日本(10日、ミャンマー・ヤンゴン・トゥウンナスタジアム)

 【ヤンゴン(ミャンマー)11日=ペン・田中雄己、カメラ・宮崎亮太】FIFAランク33位の日本は10日、敵地で同135位のミャンマーを2―0で下し、W杯アジア2次予選を快勝発進した。森保一監督(51)は後半36分に最後の交代枠でMF久保建英(18)=マジョルカ=を投入。大雨でぬかるんだ劣悪なピッチや逃げ切りを図る時間帯に、18歳の新鋭を送り出した指揮官の意図を、田中雄己記者が「読み解く」。

 驚いた。後半36分。後半開始直後から体を動かしていた他の控え選手とは違い、久保はベンチで戦況を見守っていた。後半の中盤頃からウォームアップを始め、約10分。17番が指揮官に呼ばれた。「3点目を取りにいく」。森保監督は最後の交代枠で18歳に出番を与えた。

 逃げ切りを図る残り10分を切り、2点リードの状況。スコールでピッチは荒れ、いら立ったミャンマーの選手にはラフプレーが目立ってきた。追加点はほしかったものの、勝利を手中に収めた展開ということもあり、ザッケローニやハリルホジッチら歴代の外国人監督なら起用はなかっただろう。だが、「日本サッカー全体のレベルアップ」を掲げる森保監督だからこそ18歳を投入した。

 久保起用の狙いは、5日前のパラグアイ戦に立ち返る。後半開始からピッチに立った久保は、「ギラギラ」全開に2本の直接FKを含め、チーム最多タイのシュート5本を放った。それでも指揮官は厳しく指摘した。「守備の部分で強さが足りない」。10か月後の東京五輪、22年のカタールW杯を久保と共に描いているからこその注文だった。

 この日も右MFで“再テスト”された久保は、酒井との連係で好機をつくりつつも、ピッチを縦横に走り、球際で相手選手との激しい接触もいとわなかった。シュートは0本に終わり、3点目を奪えなかったことは反省材料だろう。しかし、この2連戦で守備意識を高められたことは収穫だ。

 異国ファンの熱気と湿気が入り混じる自身初のW杯予選を体感した久保は、「国を応援するサポーターは気合が入っていたし、(W杯予選は)こういう場所なんだと。もっと絡んでいきたい」。記録のためではない。森保監督が掲げる「理想」の真ん中に18歳がいる故の采配だった。(田中 雄己)

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