貴景勝、初日から無傷の3連勝で大関復帰100%

10勝以上での大関復帰を目指す貴景勝(左)が立ち合い直後、はたき込みで朝乃山を下した(カメラ・相川 和寛)
10勝以上での大関復帰を目指す貴景勝(左)が立ち合い直後、はたき込みで朝乃山を下した(カメラ・相川 和寛)
若手両力士の比較
若手両力士の比較

◆大相撲秋場所3日目 ○貴景勝(はたき込み)朝乃山●(10日・両国国技館)

 10勝以上での大関復帰を目指す関脇・貴景勝(23)=千賀ノ浦=が、西前頭2枚目・朝乃山(25)=高砂=を退け、初日から3連勝とした。現行のカド番制度で3日目まで負け知らずは過去5例あり、全て1場所での大関返り咲きに成功。“復帰率100%”の吉兆データにも後押しされ、一気に白星を積み重ねていく。人気小兵力士の幕内・炎鵬(24)=宮城野=は琴勇輝(28)=佐渡ケ嶽=を寄り切り、7月の名古屋から2場所連続で無傷の3連勝を飾った。

 貴景勝が、圧巻の瞬殺劇を披露した。初日から2連勝して迎えたのは、5月の夏場所Vの朝乃山。立ち合い、まわしを取ろうとする相手の左を封じて突き放すと、瞬時に体が反応。足が出ず前のめりになった朝乃山をはたき込み、1秒8で沈めた。「(相手に)差されたら負ける。突き放してまわしを取られない展開になれば有利かなと頭に入れて」。作戦通りの攻めで、連勝を3に伸ばした。

 右膝の負傷で休場し、テレビ観戦した夏場所。米トランプ大統領から土俵上で表彰されたのは、終盤に対戦するはずの朝乃山だった。2018年初場所以降、5人誕生した初優勝組の2人(ほかに御嶽海、栃ノ心、玉鷲)。新入幕も、ともに17年で、角界の次世代を担う。昨年の九州場所、突き押し一本で初賜杯を抱いた貴景勝が「スケールが大きいし、本格派」と認める四つ相撲の逸材。「自分も負けたくない」と、刺激になった。現行のカド番制度となった1969年名古屋場所以降、大関から陥落した直後の場所で初日から3連勝は過去5例。いずれも10勝ノルマをクリアし、1場所復帰を果たしている。

 けがから復活までの4か月、他競技のアスリートから刺激をもらった。8月の世界柔道をテレビ観戦する中、女子70キロ級で3連覇に挑んだ新井千鶴(三井住友海上)が3回戦で敗れた。試合後のインタビューで涙する姿に「本当に悔しい涙。ウルっときた。プロ同士、分かるもどかしさ。心に来るものがあるし、自分もそれができる可能性を持っている」と、奮い立った。

 三役以上では、一人横綱の鶴竜と2人だけとなった全勝。まだ序盤だが、1場所で大関復帰を決め、さらに優勝となれば史上初の快挙だ。「これから3勝12敗の可能性もある。気持ちの振れ幅を持たせず、毎日一生懸命、淡々とやれれば」。貴景勝が、静かにギアを上げてきた。(大谷 翔太)

取組結果
10勝以上での大関復帰を目指す貴景勝(左)が立ち合い直後、はたき込みで朝乃山を下した(カメラ・相川 和寛)
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