【箱根への道】青学大・原監督「一つ間違えるとシード取れない」から「Vチャンス」…再生かけた夏合宿

クロスカントリーコースで走り込む鈴木主将(先頭)ら青学大メンバー
クロスカントリーコースで走り込む鈴木主将(先頭)ら青学大メンバー

 春先にはシード落ちの危機さえあった青学大が、夏合宿で本来の輝きを取り戻しつつある。前回の箱根駅伝で5年ぶりに優勝を逃した後、チームのムードは停滞したが、大事な夏に質量ともに充実した練習を積み、復活気配を漂わせた。

 標高1300~1400メートルの岐阜・飛騨御嶽高原を青学大ランナーが縦横無尽に走り回った。起伏が激しいロードとクロスカントリーを組み合わせたコースで21キロを走り込んだ後、すぐに陸上競技場でスピード練習。鈴木塁人(4年)や吉田圭太(3年)ら主力をはじめ、岸本大紀ら5人の1年生を含めた選抜メンバー20人が設定タイムで走破した。

 「青学大、夏が終わって変貌するぞ!」

 原晋監督(52)は明るい声で選手に呼びかけた。

 実は春先、指揮官は強い危機感を抱いていた。箱根駅伝3、6、7区でそれぞれ区間記録を持つ森田歩希主将(GMOアスリーツ)、小野田勇次(トヨタ紡織)、林奎介(GMOアスリーツ)らが卒業。例年、上位に食い込んでいた日本学生ハーフマラソンでは精彩を欠いた。「今のままでは東海大、東洋大、駒大、帝京大、法大、国学院大に負ける可能性が大きい。それで7位か。ひとつ間違えるとシード権(10位以内)も取れない」と珍しく弱音を吐いたこともあった。

 ようやくチームの調子が底を打ったのは夏を迎える頃だった。「各自練習の日に吉田祐也(4年)や飯田貴之(2年)がガンガン走っている姿を見て、他の選手も積極的に走り込むようになった。強い先輩がたくさんいた昨年と違って、今年のチームは貪欲に練習しなければいけないと、みんなが気がついた」と主将の鈴木は明かす。

 一時は11年ぶりのシード落ちを覚悟した原監督も順調な夏合宿を経て手応えをつかんだ。「夏前と比べてチームの雰囲気が格段に良くなった。選抜合宿に7人の4年生全員が入ったことが大きい。3大駅伝で優勝のチャンスがある」と話す。

 出雲駅伝(10月14日)と全日本大学駅伝(11月3日)では連覇を、箱根駅伝(来年1月2、3日)では王座奪回を期す。「最終目標は箱根で優勝。そのためにも出雲からいい勝負をしたい。負け癖をつけたくありませんから」と鈴木は力強く語る。現4年生が入学後の3大駅伝は9戦6勝。関東の大学駅伝界では「夏を制する者が箱根を制す」という格言がある。充実の夏を越えて、青学大が再び主役を狙う。(竹内 達朗)

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