【侍U18】奥川、衝撃の世界デビュー…カナダ戦で7回18K&2安打1失点

7回2死、カナダのバレロを空振り三振に仕留め、雄たけびを上げる奥川(カメラ・馬場 秀則)
7回2死、カナダのバレロを空振り三振に仕留め、雄たけびを上げる奥川(カメラ・馬場 秀則)
U18W杯スーパーラウンド勝敗表
U18W杯スーパーラウンド勝敗表

◆U―18ワールドカップ スーパーラウンド 日本5―1カナダ(5日、韓国・機張現代車ドリームボールパーク)

 【機張(韓国)5日=ペン・山口泰史、伊井亮一、カメラ・馬場秀則】奥川恭伸投手(星稜3年)が、衝撃の世界大会デビューを果たした。スーパーラウンドが開幕し、カナダ戦で今大会初登板し初先発となったドラフト1位候補右腕が、6者連続を含む毎回の出場野手全員奪三振の18Kをマーク。7回2安打1失点と好投した。5―1の勝利に導き、豪州、台湾、米国とともに2勝1敗とした。日本は6日に韓国と対戦する。

 「OKUGAWA」の名を世界に知らしめた。初回、151キロの直球で空振り三振に仕留めると、奪三振ショーが幕を開けた。「2ストライクになったら狙いにいった」。1回2死一塁から5者連続、5回1死から6者連続三振を奪った。4回2死から相手の4番に右越えソロを浴びたものの、7回を2安打1失点、無四死球。毎回の出場野手全員奪三振で、全21アウト中18Kと驚異の奪三振率で飾った。

 8月22日の甲子園決勝以来、2週間ぶりの登板で「国際大会の難しさで不安なところがたくさんあった。全然、満足できる投球ではなかった。試合間隔が空いていたけど、試合をつくれたのはよかった」と、言ってのけた。

 この男のすごみは7回だ。6回を終えて90球。105球を超えれば、中4日の休養が必要になる。この日の朝に先発を決めた永田裕治監督(55)は、7回前に「104球で代える。それ以内で収めてこい!」と、送り出した。「7回までは、と思っていた。中途半端な状態で渡したくなかった」。10球で2死を取ると、相手の5番を3球で三振に仕留めた。103球で降板し、ブルペンで投球練習をしていた佐々木朗希(大船渡3年)に「1球残したぜ!」と言い放ち、結果的に初登板の機会を与えなかった。

 視察した巨人の長谷川スカウト部長は「制球、球威が抜群。三振を取るコツを知っている。高校生で変化球をコースに投げ分けて、緩急をつけられる投手はいない。高校生だけど即戦力。菅野智之みたいな感じかな」と、賛辞を惜しまなかった。

 初回の2番打者に最速152キロを2度計測し、18三振中14個はスライダーで奪った。それでも、自身の状態が完全ではなかったため、スライダーは「腕を緩めて制球していた。目いっぱい腕を振って制球できるようにしないと」と、反省を忘れなかった。「これから相手がもっと強くなるので、これぐらいで満足したくない。世界一になったときに喜べるようにしたい」。初の頂点へ、頼もしい怪物が帰ってきた。(伊井 亮一)

 ◆国際試合の2ケタ奪三振

 奥川恭伸がカナダ戦で7回18奪三振。13年の安楽智大(ベネズエラ戦)の9回16個を上回った。12年に藤浪晋太郎(台湾戦)が9回13K、大谷翔平が韓国との5位決定戦で7回12K。13年に松井裕樹(台湾戦)が8回12K。また、救援の飯塚脩人が2三振を奪い、奥川と2人で計20奪三振。17年の米国戦では、川端健斗が6回途中15Kで、田浦文丸の5個、磯村峻平の3個を合わせ、3人で計23三振を奪った。

 ◇U―18W杯の球数制限

 1試合49球以下なら連投が可能。50~104球は中1日の休養が必要になる。最大は105球。打席中に達した場合は対戦終了まで投球可能で、次戦までは中4日の休養を与えなければいけない。奥川はカナダ戦で103球を投げたため、次回可能な登板は7日の豪州戦以降になる。

 ◆カナダ代表 6月のメジャーのドラフト指名の対象選手は米国だけでなく、カナダ、プエルトリコも含まれる。そのため、今回のカナダの代表メンバーのうち7人までが指名を受けた。この日、「2番・中堅」で先発出場したD・ブラウンはブルージェイズ3巡目、「3番・三塁」のT・スコフィールドサムはアスレチックス12巡目で、ともに指名されて契約した。早くもルーキーリーグでプレーを始めている。4回に奥川から先制アーチを放った「4番・DH」のO・ディオダティはブルージェイズの29巡目で指名されている。

7回2死、カナダのバレロを空振り三振に仕留め、雄たけびを上げる奥川(カメラ・馬場 秀則)
U18W杯スーパーラウンド勝敗表
すべての写真を見る 2枚

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請