アルゼンチン世界遺産で滑落死女性は東京マラソン“生みの親”だった 「東京夢舞いマラソン」企画の亀卦川俊子さん

亀卦川俊子さん
亀卦川俊子さん

 在アルゼンチン日本大使館によると、同国北部の世界遺産「ウマワカ渓谷」の崖下で発見された遺体が2日までに、トレッキングに出掛けたまま行方不明になっていた日本人旅行者の女性と確認された。大使館は詳しい身元を明らかにしていないが、関係者によると亡くなったのは亀卦川(きけがわ)俊子さん(60)。事件性はなく、滑落事故とみられている。

 亀卦川さんは会社を定年退職後の7月中旬日本を出発。1人で南米を周遊していた。8月24日にウマワカ渓谷にある宿にチェックインしたが、荷物を残し同26日に出発したまま戻らなかったため、宿側が警察に通報。31日に遺体が発見されていた。

 千葉県浦安市在住の亀卦川さんは、市民ランナーの間では有名人だった。所属していた浦安ランナーズクラブの垣本耕一会長によると、同クラブの初期メンバーだった亀卦川さんは、他クラブとも積極的に交流。また現在、日本最大のマラソン大会として知られる東京マラソン創設のきっかけとなった「東京夢舞いマラソン」を企画したうちの一人だったという。

 垣本さんは「亀卦川さんとは同い年で『南米から帰国したら還暦祝いを一緒にやろう』と話をしていた。ショックです」。また、亀卦川さんを「キケちゃん」と呼び、2003年にウルトラマラソン「HOT HOT」を共に始め、運営していた友人の石坂典子さんは「現地でも山岳レースに出場し、上位入賞したと聞いていた。前々から行きたいと話していた南米で事故に遭うなんて…」と声を落とした。クラブでは後日、お別れ会を計画しているという。

 ウマワカ渓谷は標高2000メートル超の荒涼とした大地が広がる「南米のグランドキャニオン」と呼ばれる観光地。2003年に世界遺産に登録された。地元メディアによると、亀卦川さんの遺体は「緑の丘」と呼ばれる山で見付かった。

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