ルーキー記者が見た甲子園…履正社の背番号1“清水さん”に漂った「エースの品格」

共に甲子園のマウンド上で土を集め、握手を交わす履正社・清水(左)と星稜・奥川
共に甲子園のマウンド上で土を集め、握手を交わす履正社・清水(左)と星稜・奥川

 履正社が初優勝を成し遂げた夏の甲子園大会。エースナンバーを背負う清水大成投手(3年)は、取材でいつも謙虚な姿を見せていた。どんな時も「チームが勝つことが最優先なので」と答える姿が印象的だった。

 先発した星稜との決勝では、7回に3失点で途中降板。試合後は「悔しい」と漏らしたが、「チームが勝てて良かった」と言葉を紡いだ。強豪チームを引っ張り続け、日本一に上り詰める原動力になった男である。自身の投球にもっと自信を持ち、少しくらい自分中心に考えてもいいのではないか。そう思うほどの控えめな態度だった。

 最も驚いたのは星稜の奥川恭伸投手(3年)を「奥川さん」と呼んでいたことだ。「欠点がないので、どこを見ても素晴らしい。勝てる部分がない」と同学年の投手を「さん」付けで呼び、敬意を表していた。マウンド上はもちろん、磨かれた人間性も、優勝校の背番号1にふさわしいと感じた。

 思わずこちらが「清水さん」と呼びたくなるような、背番号1の姿。「エース」という言葉はこの選手のためにあると思った、夏の終わりだった。(記者コラム・小田原 実穂)

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