【中日】根尾、BIG4唯一の1軍出場ゼロも「今は準備」大阪桐蔭春夏連覇から1年…単独インタビュー完全版

スポーツ報知
自身の現在地を語った中日・根尾

 昨年のドラフトで4球団合の末、中日に1位入団した根尾昂内野手(19)。高校時代、投手との二刀流で脚光を浴びたゴールデンルーキーは遊撃一本でプロの世界に飛び込んだが、日本ハム・吉田輝、ロッテ・藤原、広島・小園と並び称された「BIG4」で、唯一1軍出場がない。大阪桐蔭で史上初となる2度目の春夏連覇を達成してから1年。現在の心境を聞いた。(取材・構成=長尾 隆広)

 昨年の夏、根尾は史上初となる2度目の春夏連覇の快挙の中心にいた。あれから1年。1軍出場こそないものの、心身ともに成長を実感している。

 「経験値が1年前とは全く違う。けがをしているときは『俺、何してんだろ』と思ったこともありました。でも、けがばかりしていたので、精神的な部分では強くなったと思います。ユニホームのサイズは変わってないけど、周りからは下半身が『たくましくなった』とよく言われます」

 1月に右ふくらはぎの肉離れを発症し、4月には左人さし指を負傷したが、2軍では91試合に出場。規定打席到達者では最下位となる打率1割8分、23打点、2本塁打、113三振、20失策。土台作りを重視しながら成長を続けている。

 「3、4月から、全ての分野で基礎的なところをきっちり固められるようにやってきました。フレッシュ球宴明けからさらに一つ段階を上げてやっています。打撃では下半身をかためるというのが最初にあって、そこから各方向に長打、強い打球を飛ばすスイングに取り組んでいます。自分の力を生かすには単打と二塁打。本塁打はおいておいて、より得点に絡むためには、単打よりも二塁打を目指すことがより大事だと思います。守備は判断力であったり、確率を高くすること。基礎的な部分を継続しながら、無駄を省いています。走塁は経験。先日の試合でも、行ききれていないところもありました。少しでも多く得点できるように、まずはたくさん塁に出ること。英智2軍外野守備走塁コーチや荒木2軍内野守備走塁コーチに聞いてやっています」

 仮に1年前の自分にアドバイスできるなら、迷わず体力強化を選択するという。

 「たくさんご飯を食べて、しっかりトレーニングすることですかね。投手は分からないけど、野手は(高校とプロの)試合数が違うので、技術的なことより、まず体の強さができてこないとついていけない」

 令和初の甲子園は大阪桐蔭時代のライバル校・履正社が優勝。昨年U-18で同部屋になり、星稜を準優勝に導いた奥川の成長も見届けた。

 「決勝戦の後半は見ました。奥川は元々直球が速くて強い球を投げるし、もちろん変化球もいい。その中で自分のMAXを最後まで出し続けるというのは、本当にすごいと思う」

 昨年のドラフトで同じ4球団が競合した小園は、1軍ですでに2本塁打を放った。「BIG4」で唯一1軍出場がない根尾だが、現在の自分をみる目は冷静だ。

 「(小園は)1試合1本(安打を)出す。やるべきことをきっちりやっているなと思います。負けたくないという気持ちはみんな持っている。でも今は、1軍でいけるとは思っていません。いけていたら、もう出ている。今は上に呼ばれた時にチャンスをつかめるよう、準備をする時。(首脳陣からは)下半身(の強化)を言われるので、繰り返しやっていくしかない。楽なことではないので、パリパリになりますけど」

 小園、吉田輝らが1軍で活躍しただけに、ファンの間では根尾の昇格を期待する声も多い。しかし今の根尾に、出場機会だけを求めて遊撃以外のポジションに挑戦する考えはないという。

 「今年1年は全く考えていなかったです。考えてないというよりは(遊撃に)集中しているので考えることもない。全く野球が違うし、舞台が違います」

 中日の正遊撃手には、京田がどっしり構える。いずれは1軍で勝負しければならない先輩だ。

 「守備は動きもそうだし、『うまいな』と思っています。バントや小技も勝負所で決めていらっしゃるので、大事な仕事をしっかりして得点に絡んでいる印象です。(アピールするところは)遊撃は守備の要なので、まず守備力。あとは打撃で勝負していかないといけない。無理ですけど、全部打ちたいです」

 球界を代表する遊撃手といえば巨人・坂本や西武・源田の名が挙がる。しかしトップ選手に向けるまなざしすらも、冷静なのが根尾だ。

 「坂本さんはまだ実際に同じ球場でプレーをみていないので未知数です。源田さんはオープン戦でみていて、動きに無駄がない。全然速く動いてないのに、速く見えたりしました」

 最初は戸惑うことが多かったが、最近はチームメートとの関わり合いも増えてきた。

 「先輩に遠征先で外食に連れてってもらったりしています。みなさん本当によくお店を知っていて、お肉も魚もおいしい。最高ですね」

 高校時代は学力も高く、読書家で知られた根尾。遠征中の楽しみも、やはり本を手に取る時間だ。

 「先輩が外食に連れてってくださるなら『ありがとうございます!』ってなります。ホテルの食事もおいしいので、デーゲームだと終わってから午後6時頃に夕食をとって、すぐ寝ちゃうこともよくあります。たまにですが、遠征先のホテルから近い本屋へ行って、立ち読みするのがひそかな楽しみです」

 ファンレターも全部読むという真面目な19歳。小さな子どもからの手紙が、何よりの活力源だ。

 「差し入れでいただけるものはなんでもうれしいです。先日はスタバのカードを頂いて、石橋(康太)と分け合って一緒にコーヒーを飲んだりもしました。でもファンレターが一番うれしい。もちろん全部読みます。小さい子からの手紙とかはうれしいですね。『かわいいなー』と思います。『がんばれ!』とか書いてくれてます。大人の方からのファンレターももちろんうれしいんですが、小さい子からの手紙には癒やされますね」

 いずれは自身も、父親となる日が来るかもしれない。子どもは好きだが、結婚についてはまだ先のことととらえている。

「(結婚観は)特にないですが、寮は4年で出るので…。まずはグラウンドのことが一番。そこが一番良くできるようにはしたいと思っています。(好きなタイプは)やさしい人ですね」

 来たるべき1軍昇格に向けて戦う根尾もまだ19歳。試合、練習が毎日続くプロの厳しさを実感しながら、心身の疲労回復に努めている。

 「(リラックス法は)寝ること。そしてお風呂。大体、夜の9時には落ちてます。春とかは全然大丈夫だったんですが、試合して練習するとすぐ眠くなるので、寝られるときには寝るようにしてます。1度、夜の7時から、朝の7時まで寝ました。夏の一番暑いとき、8月の猛暑のとき、人工芝が80度くらいの温度になったときは、さすがに…。『寝てる場合じゃないんだろうな、練習したいんだけど』と思いながらも、行動する前に落ちちゃって。最近、部屋では『official髭男dism』を聴いたりしてますね」

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