七十七銀行、逆転サヨナラで5年ぶり10度目日本選手権

サヨナラ打を放った長田(左から3番目)に駆け寄って喜ぶ七十七銀行の選手たち(カメラ・有吉 広紀)
サヨナラ打を放った長田(左から3番目)に駆け寄って喜ぶ七十七銀行の選手たち(カメラ・有吉 広紀)

◆社会人野球 日本選手権 東北最終予選最終日(24日、仙台市民)

 決勝で七十七銀行(宮城)が日本製紙石巻(宮城)に5―4で逆転サヨナラ勝ちし、5年ぶり10度目の日本選手権(10月21日開幕、京セラドーム大阪)出場を決めた。

 1点を追う延長11回に4番・中井隆盛一塁手(29)=日大=が同点打、6番・長田駿介右翼手(24)=富士大=がサヨナラ打を放ち、熱戦を制した。全国大会も第2代表で出場など、これまで東北内で勝ちきれなかったチームが勝利にこだわり、無敗で選手権切符をつかんだ。

 殊勲打を放った七十七銀行・長田の元へ、ベンチからチームメートが勢いよく駆け寄り、抱き合った。延長11回1死満塁から初球の直球をたたき、左前へサヨナラ安打。申告敬遠された前打者の佐藤勇治外野手(32)から「頼むぞ」と声をかけられた長田は、「任されたので打つしかない、と思った。(仲間が駆け寄ってきて)涙が出ましたね」と笑顔を見せた。

 勝利へのこだわりを出した大会だった。5年ぶりの選手権出場に、4番の中井は「常に第2、第3代表だったし、1回も負けられない戦いを勝たないと、と思っていた」と振り返った。都市対抗には今年も含めて過去10年で7度出場の強豪も、全てが第2代表など1度負けての出場。今夏のオープン戦では、強豪相手にリードしながらミスなどで自滅して追いつかれたこともあった。小河(おごう)義英監督(41)がベンチから外れ、選手間で監督代行を務めた試合もあったという。「僕がふてくされて、です」と指揮官はとぼけたが、中井は「もっと勝ちに貪欲になってほしい、と伝えたかったんだと思う」。指揮官の思いが、チームを進化させた。

 以前よりも自分たちで考え、選手主導で動くことが増えた。この日も延長11回、単打で一塁走者が三塁まで進む場面が2度あるなど、個々の好判断が得点につながった。中井も2点を追う1回2死一塁で中堅フェンス直撃の適時三塁打を放つと、3回2死二塁から一時同点に追いつく左中間への適時二塁打。延長11回では1死一、三塁で左前へ同点打。5打数4安打3打点の活躍で大会MVPに輝いた。

 トーナメントを勝ち抜いての全国切符は、シーズンを通じて2013年の今大会以来だ。選手権に向けて「気持ちの面でまだまだ強くできる」と小河監督が話せば、中井も「自分たちの野球をすべて出し切りたい」と決意。全国舞台でも勝ちにこだわり、泥臭く戦う。(有吉 広紀)

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請