FANTASTICS・八木勇征、ライブと演劇のコラボで「度肝抜く」…初の単独ツアーに挑戦 

インタビューに答えるFANTASTICSの八木勇征
インタビューに答えるFANTASTICSの八木勇征
10月からから初の単独ツアーをスタートさせる「FANTASTICS」のボーカルの八木勇征
10月からから初の単独ツアーをスタートさせる「FANTASTICS」のボーカルの八木勇征

 人気ダンス&ボーカルグループ「FANTASTICS」の新曲「Dear Destiny」が21日に発売された。ボーカルの八木勇征(22)は「メロディアスな作品でファンタの引き出しが増えた」という。10月からスタートする初の単独ツアーは、音楽と演劇がコラボする新体験エンターテインメントで「今、リハーサルの最中ですが、度肝を抜くシーンもあります」とも。大学時に足の靱(じん)帯を痛めてサッカーを断念。歌の道を志した時に奇跡のタイミングでファンタのボーカルを選出するボーカル・バトル5があった。ここまでの苦労や趣味なども聞いた。(ペン・国分 敦、カメラ・小泉 洋樹)

 3作目のシングル「Dear―」は前作とは変わって繊細なメロディーラインが前面に出て「夏=トロピカル調」とは、真逆のテイストに仕上がっている。

 「何曲か上がってきたデモテープの中で、僕はこの曲推しでした。他の先輩方の楽曲はトロピカル調だったり、ちょっとアップテンポだったり。夏だとそういうイメージになるじゃないですか。そこをファンタはいい意味で逆を行くというのはありました。デモ聴いた瞬間、これはボーカルメインで魅せ切った方がいい作品と思いました。アップテンポと違ってごまかしが利かないので、歌一本の力で魅せ切れるように、レコーディングに取り組むまでもかなり集中していましたね。プレッシャーや責任感はありましたが、また一つ際立ったモノ、新しい引き出しが生まれたと思います」

 ―レコーディングでの苦労は。

 「最初(ボーカルの中島)颯太とそれぞれ自分の思いを100%ぶつけて歌いました。いつも事前に相談とかはしないです。『颯太はそういう表現で読み取ったんだ』と僕に気付けなかったこともあるし、歌でお互いを感じるというか…。別々に録(と)っているんですが、自分の休憩時間には『どういう感じ、どんな声質で歌っているんだろう』って気になって相方の収録を見ちゃいます。それは颯太も同じで、お互い無意識にそこは高め合っているかもしれませんね。颯太は優しい声質で僕にはないものを持っているし、ファンタの歌を作る上でかけがえのない存在です。ピッチ感もいいし、何よりもピアノとかやっていてアーティスト性をすごく感じます」

 今作は八木のファルセット(高音の発声)が聴きどころになっているが、意外にも得意ではなかったという。

 「元々ファルセット、すごく弱かったです。先月にJr.EXILE世代でのイベントがあってリハーサルをやる期間に、かわいがってもらっているジェネレーションズさんの数原(龍友)さんから『こう歌った方がいい』と教えてもらいました。僕けっこう数原さんのいいところを聴いて盗んで、イメージしてやってみると意外とマッチしていたりするんですね。今回の収録でもトライしてたら、思ったよりファルセットが強く弾けました。『Dear―』はJr.EXILEでの活動したことが生きたと感じています」

 10月から初の単独ツアーがスタートする。今までのライブの概念を打ち壊す新しいスタイルだそうだ。

 「まずタイトルに『SOUND DRAMA』とあるように、ライブと演劇の融合というLDHにとって新しい試みで、それを初の単独ツアーでやるんですからワクワクします。今リハ中ですが、僕自身もイメージが固まっていないというか『あれも、これもできるな』とアイデアは続々と出ている段階です。お客さんも絶対想像できないライブになると思いますし、一つ言えるとしたら、必ず劇中に、ライブの時間の中に度肝を抜かれる瞬間はあるかと。メンバー8人全員が演技をしますが、ミュージカルとはちょっと違います。ぜひ見ていただきたいです」

 ―単独ツアー開催を告げられたのは。

 「春ぐらいにHIROさんからメンバーミーティングの時に言われました。まだアルバムも出てない僕たちが、デビューして10か月ほどで単独ツアーさせていただける。聞いた瞬間は、もちろん感謝の気持ちはありましたが、正直不安も感じていました。でも今は世界さんや(佐藤)大樹君がEXILEさんでの経験を生かして構成も考えてくれてますし、メンバー全員で言い合って楽しんで作っている感じです。ホールツアーなのでより近い距離で見ていただける。お客さんに寄り添ったパフォーマンスを考えながらリハを行っています」

 この世界に興味を持ったのは中学時代だが、当時はサッカー中心の生活だった。全国高校サッカーにも出場した堀越、そして大学もサッカー推薦で進学した。

 「中学の時にギターで全国2位になった友人がいて、彼が弾いて僕が歌ったり遊び程度にやっていました。卒業イベントで生徒の前で発表したら、終わった後にいろんな人が『すごいよかった』『感動した』みたいなことを言ってくれて、僕がやることで感じてもらえることがあるんだと初めて知りました。そこで“音楽っていいな”というベースができたかもしれません。でも当時はサッカー一本。小学校から始めて進学するにも常にサッカーが付きもので、高校も大学もサッカー推薦で行かせてもらいました。大学のサッカー部も関東2部リーグで頑張っています。ポジションはタッパがあったのでセンターバックやってました」

 サッカーから歌へ―。180度の転換は神の導きのような奇跡のタイミングがあった。

 「高校時代から故障がけっこう多くて、大学1年の終わりぐらいに練習中に足の靱帯を痛めて長期離脱になったんですね。その時に中学の時に芽生えて、ずっと胸に押し殺していたアーティストへの思いが湧いてきました。そのタイミングでファンタのボーカルを決めるというオーディションがあったんですよ。本当に偶然なんですが。でもオーディション会場に行くとみんなうまくてびっくり。僕はしっかりとした歌のレッスンとか受けてないですからそれも当然ですよね。今、プライベートでも仲がいいバリスティックボーイズの加納(嘉将)君は、もう聴いた瞬間に心躍るモノがありました。逆にまわりのレベルが高かったので、みんなのいいところを吸収しようと切り替えました。それは今でも変わっていなくて、僕にベースがなかった分、みんなが作り上げたいいモノを自分の軸に取り入れられたらと思っています」

 最終の合宿審査では中島颯太とともに合格を勝ち取ったが、ダンスには苦戦したという。

 「ダンスは運動神経とは全く別ものですね。生まれて初めてのレッスンは世界さんが先生で、動きにさえ付いていけませんでした。普段からトレーニングしているから筋肉痛とは縁がないんですが、明くる日はバギバギの筋肉痛でびっくりしました。合格発表の時ですね。颯太が最初に名前を呼ばれて納得というか『あ、だろうな』と思いました。すごく外見は甘めで優男っぽく見えるんですが負けん気が強くて男気ある。すごく真面目で歌やダンスにも真摯(しんし)に取り組んでいましたね。2人目呼ばれる前はもう心臓バクバクで頭も真っ白。自分の名前を聞いてもしばらく真っ白で、結構ボケちゃった感じありました。後からはめちゃくちゃ込み上げるモノはありました」

 夢者修行を経てデビューの切符を手にするが、ボーカルとして勉強になったことも多かったようだ。

 「初めて人前に立ったのが夢者修行で、一番初めのステージはめちゃくちゃ緊張しました。地に足がついていないのはこんな感じ、ぐらいに体がフワフワしていて、あんまり記憶がないんです。修行中はずっと必死で、初めてお客さんの表情を見て逆に安心したのはEXILEさんのツアーに帯同させていただいて、初めて『OVER DRIVE』を歌った時です。最初は緊張でガックガックでしたが、幕が上がってお客さんの表情が一人一人見えた時に肩の力がスーッと抜けて、すごい不思議な感覚でした。今思うとやっぱり距離感があるのかなと思います。ドームのステージはお客さんと離れているじゃないですか。夢者修行だとすごく近い距離なので緊張したのかもしれません。今回のホールツアーでは逆にお客さんの表情を見て全員に届けられるパフォーマンスしたい気持ちでいっぱいです」

 ―素に戻れる時は。

 「僕は温泉に漬かっている時ですかね。(瀬口)黎弥君とよく行きます。地方の温泉も街中でお湯に漬かるのも、サウナも全部好きです。この辺りでも行きますよ。最初サウナでは汗かいてすっきりして、そこから温泉漬かってゆっくりして、ボケーッとするのも好きなんですけど、最後に水風呂で締めるのが僕のスタイルです。めちゃくちゃ熱い中にいた後に水風呂に入るのが気持ちいい。2分ぐらい入ると、外は涼しいのに体の芯は熱いという不思議な感覚がいいです」

 常に前向きだ。いいものを取り入れる柔軟さと身に付けるための努力を惜しまない愚直さ。この素直さが大願成就の原動力になるに違いない。

 ◇バリスティックボーイズには強い対抗心

 先月ジェネレーションズ、ランページ、ファンタスティックス、バリスティックボーイズの4組が「Jr.EXILE」として活動を開始し、それぞれのグループとコラボ作品を発表したが、バリとのMV(ミュージックビデオ)はバトル感満載の仕上がりだった。

 「先輩方はMVの経験もけっこう多いですし、僕らが学ばせてもらっている感覚が強かったんです。バリに関しては僕らが1本ぐらい多く撮っているぐらいなんで、いろんな意味でお互いが意見を言い合って、一緒になってMVを作りました。まあバリとはほぼ同期で、僕らが先にデビューしたという感覚は全くないです。パフォーマンスの形態もちょっと違うんですが、同じオーディション(ボーカル・バトル5)出身者も2人いますし、対抗心というか切磋琢磨(せっさたくま)していく気持ちは同じJr.EXILE世代の中でもひときわ強いかもしれませんね」

 ◇一から死ぬ気で成長

 ―今までで一番つらかったことは。

 「僕はダンスが苦手だったので、体に染み込んで自然に動けるようになるまですごくきつかったです。僕以外はメンバーはEXPG出身なんですよ、颯太も期間は短いですがダンスとかもやっていました。メンバーが忙しい中で僕のレッスンに付き合ってくれて、そこから少しずつ少しずつって感じです。僕が踊れないことも分かってくれて一から教えてくれました。最初は振り付けとか覚えるのはめちゃくちゃ遅かったんですね。Jr.EXILEのイベントでのリハーサル期間は、僕にとってすごく成長というか一番伸びた時期だと思います。先輩もいましたから完全にできないにしろ食らいついていかなきゃいけない。死ぬ気でやった分が身になったんでしょう。今は振りを覚えるのも早くなりましたし、体の使い方も少しずつできてきたのかなと思います(笑い)」

 ◇SHOKICHIさん理想

 「ミスター・ベストボディ・スーパーモデル大会」で準優勝し、ジムのトレーナーとして活動していた過去を持っている。

 「元々、高校生から故障がちだったので、まわりを筋肉で固めようとして筋トレを始めました。徐々に自分の体が変わってくるのが面白くて続けてたら、大会で2位を取らせていただきました。1位の方がジムを経営していて、お誘いをいただいてトレーナーをしていました。今も筋トレはやってます。洋服着ても格好いいというか、ムキムキじゃなくいいスタイルも目指しています。ボディービルになると違う次元です。ランペの武知(海青)君はそれに近いものありますよ。仲良くさせてもらって、ちょくちょく一緒にジムに行きます。彼はもうバリバリですよ。今はSHOKICHIさんのようなしなやかでダンスにも使える筋肉がアーティストとして理想だと思います」

 ◆八木勇征(やぎ・ゆうせい)1997年5月6日、東京都出身。22歳。小学生からサッカーを始め、強豪高校、大学へ進学。けがでサッカー選手を断念し、2017年に「VOCAL BATTLE AUDITION5」に応募し、約3万人の中から中島颯太とともに合格し、FANTASTICSボーカルに。翌年12月に「OVER DRIVE」でメジャーデビュー。10月11日の仙台サンプラザから全国ツアーがスタートする。学生時代に「ミスター・ベストボディ・スーパーモデル2016」で準グランプリを獲得した経験も。血液型O。

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