星稜・奥川、7回2安打0封で初Vへ王手「最後にマウンドで集まる」松井先輩の北陸の悲願かなえる

2回2死、中京学院大中京・元を見逃し三振に仕留め、雄たけびを上げる星稜・奥川(カメラ・石田 順平)
2回2死、中京学院大中京・元を見逃し三振に仕留め、雄たけびを上げる星稜・奥川(カメラ・石田 順平)
奥川の今大会投手成績
奥川の今大会投手成績

◆第101回全国高校野球選手権大会第13日 ▽準決勝 星稜9-0中京学院大中京(20日・甲子園)

 怪物右腕が令和最初の日本一に王手をかけた。星稜(石川)のドラフト1位候補・奥川恭伸投手(3年)が、準決勝の中京学院大中京(岐阜)戦に志願先発。7回87球を投げ、2安打無失点10奪三振に封じ、準優勝した95年以来24年ぶり2度目の決勝に導いた。今大会から決勝前日に設けられた21日の休養日を挟んで行われる22日の決勝(午後2時開始)は履正社(大阪)と激突。今センバツ初戦では17奪三振で完封した強力打線を相手に、北陸勢初の夏制覇に挑む。

 余力たっぷりにお立ち台に登った。奥川は7回を87球で2安打無失点。「少なく終われてよかった。決勝につながる投球になった」。松井秀喜が2年生だった91年4強を超え、95年準V以来の決勝進出。9点リードの8回からは「高校に入って初めて」の左翼に回り、聖地を見渡した。「全体が広く見える感じ」。令和初、北陸勢初となる夏日本一の景色が目前に迫った。

 延長14回165球で23三振を奪った17日の智弁和歌山戦の死闘から、18日の仙台育英戦で温存。休養日だった19日の昼食後、林和成監督(44)に「状態もいいのでいけます。いきたいです」と先発を願い出た。「ここまで来たら投げたいし、ほかの投手に譲らずに上がりたい気持ちでした」。指揮官は「迷いがありました。決勝のことも考えた。奥川は後ろでという気持ちがあったが、本人の意向も、明日の休養日も大きかった。決勝前の休養日がなかったら、奥川は先発させなかったと思う」と明かした。

 毎回150キロ台を連発した智弁和歌山戦から中2日でモデルチェンジした。「だいぶ変わったと思う。体の重さも感じてました。腕をマン振りして速い球を続けるより、緩急をつけた方が有効」。スライダー、チェンジアップ、フォークを駆使し、5回に最速153キロをマーク。初回先頭に中前安打を許したが、7回2死の2安打目まで10奪三振を含め20人連続斬り。二塁を踏ませなかった。

 プロのスカウトは全校が初戦に登場するまでの視察が通例だが、ロッテ・永野チーフスカウトは異例の準決勝まで熱視線。「この2試合で投手としてのスキルが格段に上がった。大船渡・佐々木と双璧になった。1年春に初めて見たとき、林監督に『日本一の投手になれますよ』と伝えた。やっとですね」とうなずいた。

 初戦から4試合32回1/3を1失点で、自責は0。71年の桐蔭学園・大塚喜代美以来48年ぶり8人目となる防御率0・00の優勝投手にも王手をかけた。決勝では、センバツで17K完封の履正社と再戦。「春とは全く違うチームになっている」と警戒しながら、「最後にマウンドで集まるイメージを持って臨みたい」。BIG4が騒がれた夏に、真のNO1をつかみ取る。

 ◆91年の星稜 2年生の松井秀喜が「4番・三塁」に座り、76年以来、2度目の4強進出。3回戦の竜ケ崎一(茨城)戦で松井が甲子園初アーチとなる右中間への2ラン。準々決勝は、同年センバツ準V右腕の上田佳範(現DeNAコーチ)を擁する松商学園(長野)に競り勝った。準決勝で、主砲・萩原誠(元阪神など)を中心に優勝した大阪桐蔭(大阪)に敗れた。

試合詳細
2回2死、中京学院大中京・元を見逃し三振に仕留め、雄たけびを上げる星稜・奥川(カメラ・石田 順平)
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