城山正太郎、日本新でV…走り幅跳びに新星!東京五輪メダル候補に急浮上

◆陸上 ナイトゲームズ・イン福井(17日、福井県営陸上競技場)

 男子走り幅跳びで東京五輪メダル候補に伏兵が飛び出した。城山正太郎(24)=ゼンリン=が8メートル40(追い風1・5メートル)の日本新記録で優勝。1回目に8メートル32(追い風1・6メートル)を跳び、1992年に森長正樹が出した8メートル25の日本記録を27年ぶりに塗り替えた橋岡優輝(20)=日大=を、3回目に逆転した。自己記録を39センチも更新する今季世界2位の跳躍で来年の東京五輪の表彰台に名乗りを上げた。城山、橋岡、8メートル23で3位の津波響樹(21)=東洋大=が五輪の参加標準記録を突破した。

 城山の描いた放物線が、誰の予想をもはるかに超えていった。「橋岡の日本記録を見て『あっ、あるかも』と思った」3回目の跳躍。絶妙な追い風に乗った大ジャンプは、約30分前に更新されたばかりの日本記録を8センチ上回った。「風のサポートも受けたが、まさか40センチまで届くとは…」。伏兵の快挙に会場もどよめき、自身も驚きを隠せなかった。

 残り5歩で大記録を確信した。「腰が落ちてつぶれてしまうことなく入れた」と武器であるスピードに乗った助走からスムーズに跳躍動作へ。陸連の科学技術委員会による計測でも、助走速度は秒速10・7~8メートルと世界トップと比べても遜色ない。広川龍太郎コーチ(東海大)も「自分もあそこ(残り5歩)で『行った!』と思った」と目を細めた。

 約30分“天下”となった前日本記録保持者の橋岡は「(悔しさは)ちょっとどころではない」と苦笑い。ハイレベルな戦いを制した城山は「(日本記録は)ずっと目標にしていた記録」。体の張りのため4回目からは大事を取って跳ばなかったが、充実感を漂わせた。

 あと数センチの戦いを繰り返してきた。16年リオ五輪出場権へ最後のチャンスだった南部記念は、踏み切り板に足が1センチかかり失格。それでも計測すると標準記録を上回る8メートル18だったという。広川コーチは「日本新もいずれ出るから焦らずやっていこう」と励ました。同年7月に8メートル01をマークして以来、自己記録を更新していなかった無印のジャンパーは、3年を経て誰もが驚く記録を作った。

 9月27日開幕のドーハ世界陸上には橋岡が内定済みで、参加標準記録を破った城山も追加される可能性が大きい。さらに見据えるのは、1年後の東京五輪だ。「この記録なら五輪でもメダルが見える」と熱がこもる。男子100メートルで日本歴代2位タイの9秒98を持つ24歳・小池祐貴らの名前を挙げ「同世代がものすごく活躍している。大きな刺激をもらっている」と負けず嫌いな一面も見せた。更新した自己記録は驚きの39センチ。限界の見えない新星が五輪の表彰台へ、どんな壁も跳び越える。(太田 涼)

 ◆城山 正太郎(しろやま・しょうたろう)1995年3月6日、北海道・函館市生まれ。24歳。小学4年から陸上を始め、函館大有斗高2年から走り幅跳びを本格的に取り組む。3年時の全国高校総体は予選落ちだったが、国体で5位。2013年に東海大に進学。北海道キャンパスで競技に取り組み、14年世界ジュニア選手権銅メダル。178センチ、62キロ。

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