“eスポーツの甲子園”初代王者は下総高チームの藤森&菅澤…909校2446人の頂点

初代王者に輝いた藤森来生選手(右)と菅澤尚大選手
初代王者に輝いた藤森来生選手(右)と菅澤尚大選手
圧倒的実力を見せつけた藤森来生選手(手前)と菅澤尚大選手
圧倒的実力を見せつけた藤森来生選手(手前)と菅澤尚大選手

 同じ高校内のチームで日本一を争う“eスポーツの甲子園”「STAGE:0(ステージゼロ)」が14~15日、千葉・舞浜アンフィ・シアターで行われた。7月にeスポーツ史上最高額となる賞金300万ドル(約3億2600万円)の世界大会が行われたサバイバルゲーム「フォートナイト」で、千葉県立下総(しもふさ)高校3年の藤森来生(らい)選手と菅澤尚大選手が2446人の頂点に立った。初代チャンピオンが喜びと今後の進路を語った。

(増田 寛)

 “eスポ甲子園”の初代優勝校の名前が発表されると、拍手喝采の中、ステージに上がり喜びをかみ締めた。フラッシュのカーテンが2人を包み込むも、藤森と菅澤は「すいません、全然優勝の実感が湧かなくて…。緊張しすぎて笑顔を忘れてしまいました」。壇上で行われた記念撮影ではこわばった表情だったが、ステージを降りるとトロフィーの重さに優勝を実感した。「すっごくうれしい。それ以上の言葉が見つからない」と笑顔で語った。

 「フォートナイト」は、約2キロ四方の小さな島で100人のプレーヤーが戦い、最後まで勝ち残った1人(または1組)だけが優勝するサバイバルゲーム。同種目には909校1138チーム、総勢2446人がエントリーした。

 決勝戦には44チームが残り、その中でも下総高校は圧倒的な力を見せつけ、3戦目となる最終戦では優勝がほぼ手中にある状態だった。2人とも「人前でゲームをプレーするのは初めて。緊張が解けることはなかった」と大会独特の雰囲気にのまれたことを明かすも、「毎日5時間は練習していた。地道に練習を重ねた成果が出た」と盤石の試合展開に納得の表情を浮かべた。

 同ゲームを通じて知り合った2人。チーム結成当時を振り返った菅澤は「最初は本当に高校3年生の思い出作りで応募しました。優勝しようとは思っていなかったです」。しかし、7月に都内で行われた予選会で、藤森が奮闘する姿に心を打たれた。「自分が足手まといになってはいけない。(藤森の)頑張る姿を見て、『勝ちたい』と思うようになった」と相棒に引っ張られ、頂に登った。

 全世界でプレーヤー数約2億5000万人を誇る同ゲーム。7月に米ニューヨークで初の世界大会が行われ、ソロ部門ではeスポーツ史上最高額となる賞金300万ドルが用意され、弱冠16歳の少年が優勝をさらった。世界に比べると、日本のeスポーツ大会の優勝賞金は、昨年12月に行われた「シャドウバース:ワールドグランプリ」の110万ドル(約1億1000万円)が最高。当然、次に目指すのは世界王者だ。

 今大会優勝をきっかけに藤森は「両親もゲーマーになる夢を後押ししてくれている。今後の進路はプロを目指します。アジアで最強のプロゲーマーチームに入りたい」と宣言。「厳しい世界だとは思いますが、3億円のeスポーツドリームをつかみたい。次はもちろん世界1位を狙いたいです」と、海の向こうのライバルたちに早くもバチバチと火花をちらつかせた。一方「ゲーマーとしてプロに進むことはありません」と言う菅澤は「頑張ってほしい」とプロ宣言した親友の背中を押していた。

 ◆藤森 来生(ふじもり・らい)2001年8月22日生まれ。17歳。プレーヤー名は「Liberta ぼくラグナ」。競技歴は2年。

 ◆菅澤 尚大(すがさわ・なおひろ)2002年1月23日生まれ。17歳。プレーヤー名は「NS―sano112233」。競技歴は1年。

 ◆千葉県立下総高校 成田市名古屋にある県内唯一の専門総合高校。自動車科、園芸科、情報処理科の3コースがある。1900年に小御門村立小御門農学校から出発し、94年に今の校名に。今年創立119年。グラウンドや野球場を含め東京ドームの約5倍の敷地面積がある。主なOBに元巨人投手の黒田真治氏。

 ◆STAGE:0(ステージゼロ) 同じ高校内の生徒同士でチームを組み、日本一を争う国内最大級の高校生対抗eスポーツ大会。通称「eスポーツの甲子園」。今年からスタートし、今大会では「フォートナイト」のほか「クラッシュ・ロワイヤル」「リーグ・オブ・レジェンド」の3種目で争われた。同じ高校内で複数チームが参加出来る。

初代王者に輝いた藤森来生選手(右)と菅澤尚大選手
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