リレー侍の大黒柱、飯塚翔太の“TTMT”とは…

飯塚翔太
飯塚翔太

 リレー侍の東京五輪制覇は現実目標になった。7月のダイヤモンドリーグ・ロンドン大会で、陸上男子400メートルリレー代表は37秒78の2位。銀メダルに輝いた16年リオ五輪決勝の37秒60、同予選の37秒68に次ぐ好記録だった。

  • 飯塚翔太
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 ただ今回、リオ銀メンバーの中で走ったのは3走の桐生祥秀(日本生命)だけ。特に、チームのまとめ役の飯塚翔太(ミズノ)は6月の日本選手権(福岡)で右太ももを負傷し、代表を外れた。一歩引いた立場で見た“リレー侍”。「日本の存在感を示してくれた。当たり前に上位に食い込んで37秒台。すごいですよね。また自分も一緒に入ってタイムを出したい、と思った。刺激になりました」。約1か月ぶりの復帰戦となった今月2日の中大記録会で、率直な胸の内を明かしてくれた。

  • (左から)ウォルシュ・ジュリアン、小池祐貴、安部孝駿、飯塚翔太
  • (左から)ウォルシュ・ジュリアン、小池祐貴、安部孝駿、飯塚翔太

 リオ五輪銀、ロンドン世陸銅メダルに2走として貢献。安定したバトン技術もさることながら、チームを結集するリーダーシップには選手、首脳陣ともに厚い信頼を寄せる。「年齢関係なく平等に話をして、構え過ぎないことですね。個が強いから、まとめたら抑制してしまう。ディスカッション、話し合うことが大事。それから、競技場を出たらオフ。休む時は休むというメリハリも大事ですね」。良き“兄貴分”ぶりで、リレー侍の躍進を支えてきた。

 飯塚の人柄を支える“哲学”がある。「TTMT」、つまり「友達(T)の友達(T)は、みんな(M)友達(T)」の略。昨冬に母校の中大で講演した際に紹介し、大ウケしていた。言葉の通り、人脈は国内外を問わない。友人の中にはアフリカ南部の国、エスワティニ代表の陸上選手までいる。コミュニケーションを大切にし、誰にでも分け隔てなく接する姿勢が、周囲の信頼感につながるのだろう。

  • 飯塚翔太(手前、奥は桐生祥秀)
  • 飯塚翔太(手前、奥は桐生祥秀)

 飯塚は個人種目(200メートル)でのドーハ世界陸上代表入りを目指し、9月1日の記録会(山梨)などで20秒40の参加標準突破に挑む。リレー種目では400メートルだけでなく、18年アジア大会で銅メダルに貢献した1600メートル(マイルリレー)でも戦力として期待されている。4人がただ走るだけではない。チームとして完成度、一体感が結果を左右するからリレーは面白い。100メートル9秒台スプリンター3人がそろう今でも、飯塚翔太は日本の武器であり続けるだろう。(五輪陸上担当・細野 友司)

 ◆細野 友司(ほその・ゆうじ)1988年10月25日、千葉・八千代市生まれ。30歳。早大から2011年入社。15年から五輪競技担当。2歳になった長男の子育てと、地元・千葉ロッテの応援が最高のリフレッシュ。

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(左から)ウォルシュ・ジュリアン、小池祐貴、安部孝駿、飯塚翔太
飯塚翔太(手前、奥は桐生祥秀)
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