甲子園に響いた「ユーフォニアム」 京アニ主題歌で立命館宇治高が応援

 37年ぶりに全国高校野球選手権大会への出場を果たした立命館宇治高(京都)の吹奏楽部が13日、星稜高(石川)との2回戦で、放火殺人事件の被害に遭った京都アニメーション制作の人気テレビアニメの主題歌を応援曲として演奏した。7月に同社を襲った事件後、地元から「甲子園で演奏してほしい」と提案があり、吹奏楽部員たちが応えた。試合は惜敗したが、京アニ関係者やファンを励ます演奏となった。

 京アニ作品「響け!ユーフォニアム」の主題歌「DREAM SOLISTER」が、“高校野球の聖地”甲子園に響いた。初回の立命館宇治高の攻撃。三塁側アルプスで、部員や卒業生ら106人が演奏を披露した。吹奏楽部は甲子園初戦(7日)はコンクールと重なったため欠席。1対0で秋田中央高に勝ったため、この日念願の初演奏となった。

 吹奏楽部でチューバ担当の谷千嘉部長(3年)は「京アニ社員や家族、ファンの方など一人でも多くの人に元気の風を吹き込めることができたら」と汗をぬぐった。5点リードされた6回には「DREAM―」が鳴り響くなか、3連打で3点を返し、この日一番の盛り上がりを見せた。

 事件後の7月下旬、地元の人から提案を受けて、同部の楽器リーダーら20人が話し合った。コンクール前で心配する学校関係者もいたが、全員一致で演奏は決まった。深江雅彦顧問(56)は「音楽を聴いている場合ではないという声もあるかもしれない。複雑な心境だが、生徒の頑張りが京アニへの応援になれば」と酷暑のなか、見守った。

 昨年12月にあった他校とのイベントで、「響け!ユーフォニアム2」の主題歌「サウンドスケープ」の演奏経験があった同部員たち。「より明るい曲調のものを選ぼう」とアップテンポでノリの良い今回の選曲になった。作品を見た小学6年生の時からのファンという吉本奈央さん(1年)は「主人公・黄前(おうまえ)久美子の心情に共感できる」と語り、事件について「すばらしい作品を創ってきた方が傷つき、悲しい」と話す。「私たちのパワフルな演奏で元気になっていただければ」惜敗ながらも、真夏の空に京都を励ます音色を響かせた。

 〇…「DREAM―」を歌う歌手のTRUEこと唐沢美帆(36)が、立命館宇治の吹奏楽部と両チームの健闘をツイッターでたたえた。試合開始直後には「どちらも頑張れ! DREAM SOLISTERは夢に向かって頑張っている、全ての人への応援歌です」とコメント。スタンドでの演奏は心に強く響いたようで、試合終了後には「両チームの選手、応援団、観客の皆様、お疲れ様でした! また吹奏楽部員の皆さん。力強い演奏感動しました。甲子園に、テレビの前の人々の胸に、確かに響いたと思います」とつづった。

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