「脳卒中フェスティバル2019」へクラウドファンディングで一体感…小林春彦の「花も実もある根も葉もない小話

脳卒中フェスティバル
脳卒中フェスティバル

 一般社団法人・脳フェス実行委員会では「脳卒中フェスティバル2019」の開催に向けて8月からクラウドファンディングサイト「Readyfor」で出資者を募りはじめた。

 脳卒中は、脳の血管が詰まるか破れるかして、脳に血液が届かなくなり、脳の神経細胞が障害される国民病として知られている。より早期に治療を開始すると後遺症が軽くなることのある、救急疾患だ。脳という領域が冒されることで厄介なのは、直接の死因となるケースが多いこと、重篤な後遺症が残ることも多いのにも関わらず見た目には分からない障害に苦しむことがしばしばということ、また高齢化とともに患者数の増加が進み「介護の病」となりつつあることである。

 「全ての脳卒中経験者が感じ得る、負い目、ひけ目、失望感を、希望や喜びに変えたいと本気で思っている」

 そう語るのは、「脳卒中患者だった理学療法士が伝えたい、本当のこと」(三輪書店)を2017年に上梓した一般社団法人・脳フェス実行委員会の小林純也代表。

 2017年の世界脳卒中デーに医療従事者と脳卒中経験者とが一体となって始めた脳卒中フェスティバルは、昨年、規模を大幅拡大して六本木ヒルズで開催された。バリアフリーウォーキングの指導を受けた当事者によるショーを企画したファッション班を始め、嚥下(えんげ)食ビッフェを提供する料理班、メイク体験のブースを用意する美容班、ダンスやバンド演奏を披露して会場を盛り上げたエンタメ班など、脳卒中経験者と医療従事者たちが共に協力し、当日は500人近い集客に成功した。

 脳卒中フェステバルは、今年も「楽しい!をみんなへ。」と言う理念のもと、ノーマライゼーション(障害の有無にかかわらず同等に生活し、いきいきと活動できる社会)を促進していく。脳卒中フェステバル2019は、10月12日(土)に、ららぽーと名古屋みなとアクルスで開催。クラウドファンティング「脳卒中になっても可能性は無限大!ららぽーと名古屋みなとアクルスで『脳フェス』を開催したい!」は9月20日まで。

 筆者自身、18歳の時の脳卒中で後遺症と共に生きる人生を余儀無くされました。命からがら、という体験をした脳卒中経験者にとって救いなのは、同じ経験をした仲間がいるということ、安心して身を預けられる支援者が傍らにいること、何より、そういった共同体の中から社会へとつながりかえっていくことだと信じています。

 ◆小林 春彦(こばやし・はるひこ)1986年12月17日、兵庫・神戸市出身。32歳。高次脳機能障害と両眼の視野狭窄(きょうさく)および左半身の麻痺(まひ)を抱える。普段は白杖と左手に白い手袋を着用。私立三田(さんだ)学園中・高卒。「見えない障害」の問題を訴える渾身(こんしん)の著書「18歳のビッグバン 見えない障害を抱えて生きるということ」を2015年に上梓。見通しの利かない未来に対し光明を放ち奔走を続ける話題の論客。Twitter:@koba_haruhiko

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