【プチ鹿島のプチ時評】“令和の怪物”佐々木の魅力は未知さ

 大船渡高校・佐々木朗希投手が今も話題です。岩手大会決勝で監督判断で登板回避したことについて、先週のコラムで有森裕子さんが「選手の健康以上に優先させるものはない」と書いておられました。素晴らしい見解でした。では今回私は「なぜ佐々木投手は人を引きつけるのか?」について書いてみたい。

 スポーツ新聞ウォッチャーからすると佐々木人気に火をつけたのは「スポーツ報知」です! これは声を大にして言いたい。

 まず4月2日の1面。前日に新元号が発表されたこの日、報知の1面は佐々木でした。見出しは「令和の怪物」。早い! なんという気の早さ。しかし数日後に佐々木が163キロを出すと他紙も「令和の怪物」というフレーズを使い始めました。まだ大仰な異名だと思っていたら「佐々木という現実」が追い付いてきたのです。

 さらに報知には佐々木人気を決定づけたコラムが登場します。4月8日の「仙ペン」です。野球面でおなじみの名コラムが「まだ見ぬ怪物」というタイトルで書いていました。私が注目したのは次のくだりです。

 「今や日本一有名な高校球児かもしれない。なのに投げる姿を実際に見た人は決して多くない」

 「ミステリアスさが待望感に輪をかける」

 読んで「あっ!」と思いました。そう、そうなのです。この情報化社会にまだ「未知」があった奇跡。強豪校ではなく公立高校に在学しているので神秘性が発生したのも大きい。さらに驚きは「岩手」という土地だ。菊池雄星、大谷翔平、佐々木朗希と約10年の間に逸材が3人も現れた。この謎はなんだ? 各スポーツ紙がこぞって岩手まで追いかける様子は「探検隊」番組のようなノリでした。スポーツ新聞がとにかくうれしそうでした。そうなると読む側だって面白いに決まってます。「令和の怪物」という異名はもはや当然となった。

 そして今回の世論を二分するあの騒動。すっかり全国区になりましたが、恐ろしいことにまだ佐々木は「未知」であることに変わりありません。

 次の伝説はU―18か、ドラフト会議か? ワクワクする令和元年なのです。(お笑いタレント、コラムニスト)

社会

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請