臭い!熱い!マラソンスイミングに不安の声…水質基準クリアも「水が腐る」お台場

 東京五輪のマラソンスイミング(オープンウォータースイミング)のテスト大会が11日、本番会場となる東京・お台場海浜公園で行われたが、参加選手からはコースの海水について「臭い」「トイレみたい」など、不安の声が上がった。また、猛暑や水温上昇による選手の体の負担も大きいため、開始時間を前倒しする可能性も浮上。残り1年を切った段階で、クリアすべき課題が浮き彫りになった。

 真夏のジリジリ照りつける太陽のもとで行われたテスト大会。かねてから懸念されたお台場の“水問題”が噴出した。複数の選手から「臭いなあというのはある」「正直臭い。トイレみたいな臭いがする」と、ストレートな感想が漏れた。

 自然の中で行われる競技。決してプールのようにきれいな環境で泳げるわけではない。事前の検査では「水質は基準の上では一定程度クリアしている」(組織委関係者)という。だが、ある選手は「泳いでいる間は気にならない」と前置きしつつ「ここは入り江になっているので、水の流れがない。暑さで水温が上がれば、水が腐るようなこともあると思う」と悪臭の原因を推測した。ちなみに、過去にお台場でのレース後におなかを壊した選手もいたという。

 この日は本番の半分となる5キロのコースで行われたが、高さ3メートルのポリエステル製の水中スクリーンで周辺の水域を約400メートルにわたって囲い、大腸菌などが流れ込むのを抑止した。本番ではスクリーンを三重にし、さらに手厚く対策する。

 また、猛暑で水温が上昇するため、男子のスタートは午前10時から同7時に早められた。同7時に開始予定だった女子は、同7時2分に変更に。国際水連は、競技実施の水温を16度以上31度以下と定めるが、この日は午前5時の時点で29・9度だった。参加選手からは「なかなか過酷。気温も水温も高いし、日差しも強い。熱中症の不安がぬぐいきれない」との意見も出た。本番も午前7時開始予定だが、国際水連は午前5時などへの前倒しも含め、今後検討する構えだ。

 ◆マラソンスイミング(オープンウォータースイミング) 海や川、湖などの自然の中に、安全に配慮されたコースを設置し、男女ともに10キロを泳ぐ競技。五輪では08年北京大会から正式種目に採用された。基本的には周回コースで、選手は波や潮の流れも読みながら、約2時間のレースを行う。来年の東京五輪では8月5日に女子、6日に男子が開催される。

 ◆ボートテスト大会は熱中症選手相次ぐ

 海の森水上競技場(東京都内臨海部)で開催された東京五輪のテスト大会を兼ねたボートの世界ジュニア選手権最終日の11日、熱中症のような症状になる選手が相次いだ。英国の男子選手はレース後に動けなくなり、担架で医務室へと搬送。運営サイドの医療担当者によると、3人が医務室に運ばれ、他にも表彰式の最中にふらつくなどの症状があった選手が数人いたという。気象庁によると、この日の東京臨海部の気温は34度を超えた。関係者からは本番に向け、冷たい「アイスバス」や、ミストシャワーを充実させるべきではとの声もあった。

 東京都が整備した同競技場はコスト削減により、約2000席の常設観客席の半分は屋根がなく、観客にも過酷な環境だった。

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