棋士編入試験資格目前の里見女流名人、大橋五段に敗れ一歩後退も「現時点で意思はありません」

加古川青流戦1回戦に臨む里見香奈女流名人
加古川青流戦1回戦に臨む里見香奈女流名人

 将棋の里見香奈女流名人(27)=女流王座、女流王位、女流王将、倉敷藤花=が11日、大阪市の関西将棋会館で行われた第9期加古川青流戦1回戦で大橋貴洸五段(26)と対戦し、97手で敗れた。棋士編入試験の資格獲得が目前に迫っている里見だが、一歩後退する形となった。

 若手俊英の壁は厚かった。昨期の加古川青流戦優勝者で棋界第3位の通算勝率・748を誇る大橋を相手に序盤こそ駒の効率で上回った里見だったが、中盤の難所で選択を誤ると、大橋の正確無比な指し回しの前に見せ場を作れずに敗れた。

 女流5冠の里見は、公式戦(いわゆる男性棋戦)で高勝率(未放送のテレビ棋戦を含むため具体的な勝敗、勝率は非公開)を挙げており、棋士編入試験の受験資格獲得が目前に迫っていたが、痛い黒星となった。

 8大タイトル戦などの公式戦は、女流タイトルホルダーなど一部の女流棋士に参加資格を与えており、直近成績で10勝以上、勝率・650以上の規定を満たした女流棋士・アマチュアに棋士編入試験の受験資格を認めている。

 局後の里見は「大橋先生は高勝率で早指しも強い若手トップの先生。一直前に負ける変化に飛び込んでしまって、粘り強く指すことができなかったことが悔やまれます」と敗戦の弁。

 編入試験について「現時点では自分の中に意思はないので、考えてはいないです」と改めて思いを明かし、「今は、公式戦に女流棋士枠を作っていただいて、恵まれた環境の中で指させていただいていることが本当にありがたいと思っています」と感謝を述べた。

 日本将棋連盟は今月7日、女流棋士が棋士編入試験に合格した場合、公式戦と女流公式戦の両方に参加することを可能とする新規定を発表。これについては「環境を整えていただき、配慮をしていただいた規定で大変ありたたいです」と述べた。

 将棋界は性別を問わない「棋士」と女性のみの「女流棋士」の2制度があり、過去に女性で棋士(四段)になった者は1人もいない。

 女流歴代2位のタイトル通算36期を誇る里見は2011年、女流棋士業と並行して棋士養成機関「奨励会」に入会。女性初の三段まで昇段したが、最終難関である三段リーグを突破できないまま、昨年3月に年齢制限の26歳を迎えて退会を余儀なくされた。

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