リーチ主将、完全復活! W杯直前で日本3戦全勝Vも「変な自信をつけない方がいい」

後半15分、左中間にトライを決めるリーチ(共同)
後半15分、左中間にトライを決めるリーチ(共同)
リーチ・マイケル
リーチ・マイケル

◆ラグビー パシフィックネーションズ杯 最終戦(10日)▽日本34―20米国(10日・フィジー・スバ、ANZスタジアム)

 【スバ(フィジー)10日=大和田佳世】日本代表が米国代表を34―20で下し、3戦全勝で、2011、14年以来3度目の優勝を飾った。フランカーのリーチ・マイケル主将(30)=東芝=は両親らが見守る前で2トライの活躍。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49)不在の1週間で準備した成果を出し、前哨戦を白星締め。目指すW杯8強入りへ、弾みをつけた。12日に帰国し、18日から北海道網走市で合宿に入り、9月20日開幕のW杯本番に備える。

 いつもとは違う勝利の光景だ。リーチはまな娘のアミリアさんを肩車して優勝トロフィーを掲げた。スタンドでは父ジェフリーさん、母イヴァさん、母の故郷タブア村からバスで約4時間かけて駆けつけた親戚約50人が見守った。「特別な思い? ないない」と照れながら、自分に厳しい主将ではなく、家族思いの息子、そしてパパの顔で笑った。

 南太平洋の海風が吹き抜けるスタジアムに、日本代表を、リーチを後押しする「イーヨ(フィジー語でYESの意味)」のかけ声が響き渡った。前半3分、ラインアウトモールから先制トライ。後半15分にはウィング福岡が自陣22メートル付近からカウンターを仕掛け、FB山中が約40メートル走り、つくったチャンスをフォローし仕留めた。恥骨炎症から復帰3戦目。18年11月ロシア戦以来の1試合2トライを「代表で久しぶり」と喜び、完全復活を印象づけた。

 父の出身、ニュージーランド(NZ)のクライストチャーチで生まれ育ち、母の故郷フィジーは生後8か月から何度も訪れた。「フィジー語は話せない。でもNZサイドに行くと少し違う。小さい頃はどっちの輪に入っていいか、混乱があった」と葛藤を味わった。人生の半分を日本で過ごし、「考え方は日本」。悩んだ時期を経たからこそ、さまざまな背景を持つ選手が集う代表を引っ張ることができる。

 ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49)は母マウデさんが3日のトンガ戦前に急死しチームから一時離脱。指揮官が6日間不在で迎えた米国戦は、前半中盤の2連続の反則や、相手の遅いペースに巻き込まれるなどの課題も出たが、大崩れせず勝ちきった。前回W杯は3勝しながら勝ち点が足りず、8強に進めなかった。今大会は、3戦でトライ数は計14。全試合でボーナス勝ち点を上積みできる1試合4トライ、7点差以上をつける攻撃力まで示し、絶好の予行演習の機会とした。

 11年以来の単独Vで、日本の世界ランクは10位以内に入ることは確実。だが同年のW杯は1分け3敗に終わった。リーチは「11年みたいになる可能性がある。変な自信をつけない方がいい。W杯のサモア、ロシアは違うものになる」。勝って兜(かぶと)の緒を締める姿は頼れる主将そのものだった。

後半15分、左中間にトライを決めるリーチ(共同)
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