ボートレース戸田に行列のできるキッズの遊び場「地域に貢献する場所に」

モーヴィで元気に遊び回る子供たち(写真提供・ボーネルンド)
モーヴィで元気に遊び回る子供たち(写真提供・ボーネルンド)
「TONDEMI」はボートレース平和島と場外発売所に挟まれて立つ
「TONDEMI」はボートレース平和島と場外発売所に挟まれて立つ

 人気のテーマパークと錯覚するくらい、ボートレース戸田で子供たちが元気に遊ぶスペースがある。今年の2月にオープンした「BOAT KIDS PARK モーヴィ戸田」だ。従来とは異なったアプローチでファン層の拡大を狙っている。そこにはボートレース振興会、レースの施行者、サポートする企業がガッチリと手を組んで将来を見据えた取り組みを行っていた。(構成・大野 英之)

 スポーツ紙を手に、おじさんたちが舟券を握りしめ、歓声を上げているボートレース戸田。その一角で、子供たちの元気な声が響き渡っている。今年の2月8日にオープンした「BOAT KIDS PARK モーヴィ戸田」だ。舟券購入者を対象としていない、有料の施設だ。そこには、訓練を受けた「プレーリーダー」が温かく見守りながら、生後6か月から12歳までの子供たちが保護者と遊び回っている。

 従来の無料キッズランドの改修計画が持ち上がっていた。そこに「レース場のパーク化」を目指すBOAT RACE振興会から、遊具などを取り扱う「株式会社ボーネルンド」とのコラボレーション企画が持ち込まれた。この施設を管理する戸田競艇企業団企業長の菅原文仁戸田市長(44)は「ボートレース戸田の施設をもっと直接、地域に貢献する場所に変えたいと考えてました。そのチャレンジの第一歩として手を挙げました」と意義を語った。当初の予算よりはだいぶ上回ったが、戸田競艇企業団の八木橋英一事務局長(52)は「補助金があったので」と振興会からのサポートを感謝していた。

 オープンしてから半年が経過、平日でも250人は利用している。休日や夏休みなどは70分の完全入れ替え制で長い行列ができることも。今年のゴールデンウィークには1日の通算で1000人以上が利用した。あまりの行列に整理券を配布したほどだった。現場を取り仕切る八木橋氏は「大成功です。場内が本当に明るくなりました。ベビーカーを見ると安心な施設として見てもらえる」と喜んだ。

 利用者からは好反応が多いが、課題を口にした女性もいた。グループで来ていた40代の女性は「ここは、楽しいですけど、(ボートレースファンと)トラブルになりそうだった。雰囲気が違っていた」と眉をひそめた。これには、企業団事業部の内田泰司参事(45)は「理解しています。ボートレースファンとモーヴィ利用者の動線をしっかりさせて、すみ分けを明確にしていきたいです」と語った。

 この大反響を受けて4月30日に下関でも営業を開始。さらに浜名湖でも今年の12月のオープンを目指している。内田氏は「即効性のある施策ではないですけど、10年、20年後に実を結べばと思っています」。レース場にはまだまだ十分に使われてないスペースがある。施行者、振興会、そしてノウハウを持つ企業、3者がガッチリと手を組んで新しい地域貢献に取り組んでいる。

 モーヴィに遊具などを提供している株式会社ボーネルンドは、商業施設などで“遊び場”を展開してきた実績がある。レース場とのコラボレーションに広報室の村上裕子さんは「本当に、子供たちが安全に伸び伸びと遊べる場所が減っています。その場所を提供できたら」と意義を語っていた。八木橋氏も「ボーネルンドのサポートは大きかった」と感謝していた。

 ボートレース平和島にも子供たちの遊び場が隣接している。「SPACE ATHLETIC TONDEMI “HEIWAJIMA”(スペースアスレチック トンデミ “ヘイワジマ”)」だ。株式会社バンダイナムコアミューズメントが手掛け、子供たちをターゲットにした“遊び場”だ。モーヴィに比べ年齢層が高く、小中学生が主に楽しんでいるが、ゲーム性が高く大人だけでも十分に楽しめる。外国人のグループが歓声を上げている時もある。

 完全にレース場とは別施設だが、ボート場と場外発売所「平和島劇場」に挟まれて建っている。もともとは平和島の場外発売所だったのを改修していて、入り口が3階にあったり、出口が1階にしかないなど、その当時の名残がある。

 スタッフによると「都内のフラッグシップ(旗艦店)です」と胸を張った。さらに、レースファンとは「目的が違うので、すみ分けができています」と話した。目玉はトランポリンとクライミング。クライミングは5メートルと10メートルと2種類の高さがあり、「都内でこの高さは、なかなかないですね」と人気の理由を説明した。料金はフリーパス(120分)が2900円で初回には登録料として500円が別途必要。さまざまな料金プランがあり、公式ホームページを確認してほしい。

 ◆モーヴィとは 対象年齢は6か月から12歳。年齢別にベビーゾーン、アクティブゾーン、チャレンジゾーン、アウトドアゾーン、ライブラリーゾーンに分かれている。訓練を受けたスタッフが安全管理に注意しているが、保育所とは異なり、保護者が責任を持って子供たちを見守る必要がある。そのため、保護者1人に対して子供は3人までとなっている。営業はボートレース戸田が開場日の午前10時から午後4時まで。利用料金は平日が1人1日300円、休日や夏休みなどは70分の完全入れ替え制で300円。保護者はレース場入場料金の100円が含まれる。

 戸田競艇企業団企業長・菅原文仁戸田市長「ボートレース戸田をもっとファミリーで楽しめる場所にしたいと思っておりました。そのためには、親子が安心して遊べる環境が必要であり、また、来ていただいた方々には、特別な体験を用意したかった。モーヴィはその条件を満たすものだと感じています」

モーヴィで元気に遊び回る子供たち(写真提供・ボーネルンド)
「TONDEMI」はボートレース平和島と場外発売所に挟まれて立つ
すべての写真を見る 2枚

ギャンブル

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請