藤光謙司、可能性がある限り…リレーコラム

藤光謙司
藤光謙司

 6月の日本選手権200メートルは、出場し始めた07年以降で初めて予選敗退しました。今までのやり方が通用しない部分や、年齢、いろいろなことを変化させる難しさを痛感したところもあります。初めての予選落ちを、いい形で割り切って次に進むことも大事。心のどこかで「継続して決勝に進めていたから大丈夫」と思い込ませていた自分もいたと思う。常に自分と対話し、見つめて、やるべきことをやらないと結果は出ないと感じました。

 短距離2冠の(サニブラウン)ハキームとは予選同組でしたが、もっと勝負できる走りをしたかったですね。大会自体の盛り上がりは本当にすごくて、喜ばしいこと。ただ注目されている、で終わるのではなく、どう価値をつけていくかも大事だと思う。東京五輪、そして東京が終わってからも。アスリートをやりつつ、価値のつけ方をしっかり考えていきたいです。

 その点では、他競技に参考となる事例もあります。男子バスケットボールのBリーグや、昨年東京グローブ座で全日本選手権決勝を開催したフェンシング。エンタメ化し、見てもらうことに付加価値をつける試みをしています。陸上も、シンプルに競技を見て価値を感じてもらうことは大切ですけど、まずは競技場に足を運んでもらうことに垣根をなくすような試みもあっていいと思いますね。

 今秋のドーハ世界陸上代表入りの可能性は低くなってしまいましたが、望みを捨てているわけではないし、可能性がある限りは挑戦したいです。その中で、来季へ今の状況を崩してゼロからやるのか、足りない部分を補てんしていくのか判断もできると思う。東京五輪に向けて、あらゆるできることを探して、覚悟を決めて身を委ねてやる必要性があると思っています。

 ◆藤光 謙司(ふじみつ・けんじ)1986年5月1日、さいたま市生まれ。33歳。世界陸上は2009年ベルリン大会で初出場し、17年ロンドン大会男子400メートルリレーのアンカーで銅メダルに貢献。五輪は16年リオ大会200メートルで初出場(予選敗退)。200メートル自己記録は日本歴代4位の20秒13(15年)。182センチ、69キロ。

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