日本、最多41点!トンガ撃破…ジョセフHC母死去で弔い白星

前半、トンガ選手をタックルするリーチ(中央=カメラ・石田順平)
前半、トンガ選手をタックルするリーチ(中央=カメラ・石田順平)

◆ラグビー パシフィックネーションズ杯 第2戦 日本41―7トンガ(3日、大阪・花園ラグビー場)

 日本代表がトンガ代表に快勝した。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)は母マウデさん(享年78)が前夜に亡くなり試合前に急きょ帰国。指揮官不在の緊急事態にも動じることなく、先発復帰したリーチ・マイケル主将(30)=東芝=を中心に現体制下では、対アジアを除き最多得点で初の3連勝を飾った。最終戦(10日)の米国戦に向けて、4日にフィジーへ出発する。

 緊急事態で日本代表がひとつになった。快勝後の円陣で学生時代のジョセフHCとマウデさんの写真パネルを囲むと、リーチ主将が思いを語った。「チームスローガンはONE TEAM。僕たちもジェイミーのことを思っている」。喪章をつけた選手たちは深くうなずき、母国ニュージーランドに帰った指揮官に思いをはせた。

 「ジェイミーのためにも戦おう」と誓い合い、「熱くなりすぎた部分もあった」(堀江)。開始4分でウィング松島がシンビン(一時的退場)に。だが、数的不利の前半10分にマフィが先制トライ。守ってもトンガを1トライに抑えた。

 W杯目前の訃報だった。今春にがんが発覚したマウデさんは7月下旬から体調が悪化。2日夜にジョセフHCと電話した約30分後に息を引き取ったという。夜中に目を覚まし訃報を知った指揮官は日本に残る意向だったが、選手に促され、試合開始約3時間前に宿泊先を離れた。

 先発復帰しフル出場したリーチ主将は「監督がいなくても勝てるのが一番の理想」と語る。以前から試合当日の準備は選手主体で、センター中村は「動揺はなかった」と言い切る。序盤に激しいプレッシャーを受けても落ち着いて対応し、キックを効果的に織り交ぜ立て直した。前回大会のようなトップダウンではないチーム運営の真価が内容に表れた。試合前にHC代行のトニー・ブラウン・アタックコーチが「ジェイミーが誇りに思えるような試合をやろう」と呼びかけた通り、現体制で対アジアを除き最多の41得点で快勝した。

 2試合連続勝利も成長の証し。今までは快勝後に崩れることが多く、昨春は対イタリア2連戦で完璧に近い勝利の後、次戦は猛攻を受けて後手に回り、追い上げた終盤に反則が増えて自滅し黒星を喫した。今回も7月27日に格上で苦手のフィジーに勝利した後だったが、気を緩めることはなかった。

 HCが求めてきた「一貫性」を体現し、リーチは「10点中8点。パフォーマンスはいい完成度になっている」と自ら高評価した。最終戦は同じく大会2連勝の米国と対戦。現地フィジーで合流予定のジョセフHCとともに、W杯前哨戦のタイトルをつかむ。(大和田 佳世)

 ◆W杯まで残り2戦 日本は10日のPN杯で世界15位・米国戦(フィジー)、9月6日に15年W杯1次リーグで歴史的金星を奪って以来となる同4位・南アフリカ戦(埼玉・熊谷)を経て、8強入りを目指すW杯本番に臨む。米国とは15年W杯1次リーグ以来の対戦で前回は28―18で勝利。対戦成績は8勝2分け13敗。米国は今回のPN杯でカナダに47―19、サモアに13―10と2連勝中。

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