美弥るりかインタビュー<3>心震えながら歌ったサヨナラショー “挑戦”の気持ち忘れずに

ポーズを取る元宝塚歌劇団月組男役スターの美弥るりか(カメラ・関口 俊明)
ポーズを取る元宝塚歌劇団月組男役スターの美弥るりか(カメラ・関口 俊明)
記者の質問に答える元宝塚歌劇団月組男役スターの美弥るりか(カメラ・関口 俊明)
記者の質問に答える元宝塚歌劇団月組男役スターの美弥るりか(カメラ・関口 俊明)
元宝塚歌劇団月組男役スターの美弥るりか(カメラ・関口 俊明)
元宝塚歌劇団月組男役スターの美弥るりか(カメラ・関口 俊明)

 この6月、17年間を過ごした宝塚歌劇団を卒業した元月組男役スター・美弥るりかが、今月18日に千葉・舞浜アンフィシアターで自身初のソロライブ「Rurika Miya 1st Live」を開催する。ステージ構成に美弥なりのこだわりが満載、とのこと。退団後初となるスポーツ報知のロングインタビュー第3回は、これからの夢について熱く語った。

 美弥が宝塚の男役に別れを告げたのは、6月9日。月組の東京公演千秋楽だった。歌劇団では恒例となっているが、退団の日は卒業した同期生有志が身の回りの手伝いのため、東京宝塚劇場に集合した。

 「千秋楽は1回公演なんですが、一瞬の出来事のように感じられました。ファンの皆さんは朝早くから、また、遠方からも来て頂いた方もいて、ずっと待っていて下さって。あの日は一日中、雨の予報だったんですが、楽屋入りの瞬間だけ止んでくれた。ファンの皆さんの掛け声とか、熱い思いを受け取って、本当は格好良く(劇場に)入るつもりだったんですが、その気持ちに感動して泣いてしまって。なるべく長い時間、皆さんの前にいたいと思っていたので、ゆっくりと歩いて、少しでも多くのファンの方と目が合ったらいいな、と思いながら入りました。すると、同期生や組のみんなが待っていてくれて。スタッフの皆さんも含めて、一日であんなにも多くの方から暖かい気持ちを頂くなんて、人生で二度とないと思います」

 この日は美弥がタカラジェンヌを目指すきっかけとなった、憧れの涼風真世(元月組トップスター)も観劇に訪れた。

 「涼風さんとは直接、お話ししてはいませんが、すごく不思議な気持ちだった。私はちっちゃな頃、涼風さんのファンとして、千秋楽ではないですが、サヨナラ公演(93年月組公演『グランドホテル/BROADWAY BOYS』)を観ているんです。『もう涼風さんとお別れなんだ』と号泣しながら観て…それが、今度は涼風さんが私のサヨナラショーを観て下さって。本当にうれしかった」

 涼風は「グランドホテル」ではオットー・クリンゲラインという重い病を患った、さえない簿記係を演じた。17年に同じ月組で再演されたが、この時は主人公が93年公演時とは変わり、男役2番手の美弥がオットーを演じることになった。

 「涼風さんが演じられたお役を頂いた時は、本当に感激でした。サヨナラショーで『グランドホテルで』を歌わせて頂いたんですが、客席に涼風さんがいると思うと、心が震えながら歌わせて頂きました。本当にありがたいご縁というか、何か運命めいたものを感じましたね」

 男役としての大団円は、タカラヅカ名物の大階段を降りてきての別れのあいさつだ。しかし、美弥は「ほぼぶっつけ本番でした」と笑う。

 「なかなかあいさつが浮かばず、夜まで考えていて、『覚えなきゃ。覚えなきゃ』と思っていたら、そのまま寝てしまって(笑い)。幕間に覚えられるかな、とも思ったんですが、忙しくて結局、ダメだったんです。でも、それが逆に自分の気持ちを素直に言えたというか、心から溢れる言葉をお伝えできたのでは、と思っています」

 去りゆく美弥への記念のお花渡しは、同期の壱城あずさ(元星組男役)が務めた。花束を渡したあと、壱城は耳元で何かをささやき、2人は笑い合った。

 「ウチの期(89期)はやんちゃというか、いろいろとやらかした期なんです。しーらん(壱城)から、その当時のネタをささやかれて、思わず笑ってしまった。彼女とは同じ星組に配属となり、『あずるり』と呼ばれたりもした。一つの役を役代わりで演じたことも多かったし、互いに切磋琢磨してきました。とても仲が良いですが、でも、舞台上ではライバルというか、互いに高め合ってきた感じですね。彼女が先(17年)に卒業して、心に穴が空いた感じがありましたが、千秋楽では一日中、私の近くにいてお世話をしてくれて、最後の花渡しは彼女しかいない―と思っていました」

 男役という殻を破り、今後は「アーティスト・美弥るりか」として、どういう形で活動していくのだろうか?

 「学んできた芝居、歌、ダンスは切り離さず、呼んで頂ければ舞台にも出ていきたいし、新しい挑戦としては、ファッションの世界に興味があるので、いつの日か何かをプロデュースをしてみたい。作るだけでなく、着る方(モデル)もやってみたいですね。映像、舞台で活躍をされている宝塚の先輩はたくさんいらっしゃいますが、私が違った扉を開けることで、新たに宝塚歌劇を知ってくれる方もいるかもしれない。自分にしか出来ないジャンルを見つけていけたらいいな、と思っています」

 宝塚時代、瑠璃(るり)色の輝きを放った美弥。新たなステージでは、どんな色に光り輝くのだろうか。=終わり=

 ◆美弥 るりか(みや・るりか) 2001年4月、宝塚音楽学校入学。03年、月組公演「花の宝塚風土記/シニョール ドン・ファン」で初舞台。その後、星組に配属。10年に「ハプスブルクの宝剣―魂に宿る光」で新人公演主演。12年、月組に組替え。「ロミオとジュリエット」のマーキューシオ役、「ME AND MY GIRL」ではジャッキー(女役)を演じ、その後も「グランドホテル」でオットー・クリンゲライン、「エリザベート」でフランツ・ヨーゼフ役などを好演。人気、実力を兼ね備えた男役スターとして活躍し、今年6月、惜しまれつつ宝塚歌劇団を退団した。

ポーズを取る元宝塚歌劇団月組男役スターの美弥るりか(カメラ・関口 俊明)
記者の質問に答える元宝塚歌劇団月組男役スターの美弥るりか(カメラ・関口 俊明)
元宝塚歌劇団月組男役スターの美弥るりか(カメラ・関口 俊明)
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