J1清水エスパルスのDF立田悠悟(21)が31日、“北川魂”の継承を誓った。この日、ユースからの先輩のオーストリア移籍が発表された。3日のアウェー・横浜M戦に向けた練習を終えると「(北川が)背負ってきたものを自分がやらないといけない。中心になっていく」と決意を明かした。
胸中は複雑だ。17年のトップ昇格から尊敬し、目標にしてきた存在。練習開始前に体幹トレに取り組むなど影響を受け、私生活でも旅行や食事を共にして濃密な時間を過ごしてきた。「正直さみしい」。北川の清水最終戦となった前節のF東京戦後は、ピッチで号泣していた。
学んだのは継続の大切さ。「当たり前のように朝早く来て居残りの練習もして代表までいった。自分も下(後輩)に姿勢を見せられるようにならないと」。チームは今夏、DF吉本、DF福森とセンターバックを補強。実績十分のDF黄錫鎬らも含め競争は一段と激しさを増した。「ここで(定位置を)勝ち取らないと、この先で通用しない」と覚悟はできている。
戦術練習では一際声を張り守備の連係を確かめた。「まずは失点しないこと」。13試合ぶりの完封で海を渡った先輩を安心させる。(武藤 瑞基)