ジョセフ日本、格上フィジー撃破でW杯へ最高の船出!試合中に戦略変更し5トライ

前半6分、トライを決める福岡堅樹(カメラ・中島 傑)
前半6分、トライを決める福岡堅樹(カメラ・中島 傑)

◆ラグビー・パシフィックネーションズカップ第1戦 日本代表34―21フィジー代表(27日、岩手・釜石鵜住居復興スタジアム)

 日本代表が、9月20日開幕のW杯日本大会に向けて最高のスタートを切った。身体能力が高く苦手とするフィジー代表に34―21で勝利。前半8分にウィング福岡堅樹(26)=パナソニック=が左隅にトライを決めるなど終始リードする展開となった。30度を超す蒸し暑さの中で戦術を使い分け、後半22分以降を無失点に抑え勝ちきった。W杯イヤーの初戦をものにし、次戦は8月3日に大阪・花園でトンガと対戦する。

 赤と白に金色のラインが入ったW杯仕様の新ジャージーをまとい、強さを見せつけた。東日本大震災の被害から立ち上がった釜石の地で、世界ランク11位の日本が4連敗中だった世界9位のフィジーを8年ぶりに撃破。昨年12月以来の実戦復帰で途中出場のリーチ・マイケル(30)=東芝=は「ニュージーランドより、南アフリカより苦手な相手に勝てた。このチームだけじゃなくて代表の成長」と胸を張った。

 PGで先制し迎えた前半8分、SO田村優(30)=キヤノン=のキックパスを左隅に福岡が押さえた。4分後にフィジー得意のアンストラクチャー(陣形が整わない状態)から1トライ返されると、キックせずにボールを保持する戦術に切り替え、不用意にボールを失う場面は減った。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49)は「前半は70%ボールを支配し、相手がイライラしていた。試合をコントロールできた」と、してやったり。タックル後にパスをつながせない防御も効果的で、相手に得意の形を作らせなかった。

 地獄の宮崎合宿の成果が出た。後半21分、この日2本目のラインアウトモールからのトライを許した。相手に流れが傾きかけたが、田村らを中心に「自分たちもバテている。外に蹴り出してスローペースにして回復を」することを確認。試合よりも速いテンポで負荷の高い練習をし、極限の疲労状態でも冷静な判断ができる力をつけたことが生きた。リーチは「今までだったら集中が切れて蹴られて攻められていた。選手の頑張りは(善戦した昨秋の)イングランド戦以上」と、うなずいた。気温33度、湿度78%の蒸し暑さでも集中は切れず、ハンドリングエラーはほとんどなかった。

 リーチは前夜のミーティングで、試合会場が8年前の震災で津波により全壊した小中学校の跡地であることや、W杯招致の苦労を語った。ラグビーの母国イングランドの聖地トゥイッケナムと比べても「こっち(釜石)でプレーしたい」ほど意義のある地でW杯イヤーの船出を飾る決意を全員が共有した。苦手の格上からの勝利は大きいが、もちろんこれがゴールではない。2か月後からのW杯で8強を目指す戦いが始まった。(大和田 佳世)

 ◆パシフィックネーションズカップ(PNC) 環太平洋地域のチームによる国際大会。06年に「パシフィック・ファイブ・ネーションズ」として日本など5か国で開始。大会名や参加国の変遷を経て、今年はフィジー、米国、トンガがA組、日本、カナダ、サモアがB組に分かれ、それぞれ別組の3チームと戦い、勝ち点で順位を争う。勝ち点は勝ちが4、引き分けが2、負けが0。勝敗に関係なく4トライ以上挙げた場合と、敗れても7点差以内の場合にはボーナス勝ち点1が与えられる。フィジーが4連覇中。

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