大船渡に警察出動 「何で出さなかった」佐々木の起用法に抗議電話250件

準優勝報告会で生徒たちから拍手を受け体育館に入場する佐々木(先頭から2人目)ら大船渡ナイン(カメラ・中島 傑)
準優勝報告会で生徒たちから拍手を受け体育館に入場する佐々木(先頭から2人目)ら大船渡ナイン(カメラ・中島 傑)

 25日の全国高校野球選手権岩手大会決勝で、163キロ右腕・佐々木朗希(3年)を起用せずに敗れた大船渡が26日、パトカーが出動する騒動に巻き込まれた。この2日間で同校に約250件のクレームが殺到。学校に乗り込む趣旨の発言もあったことから、警察に通報した。同校ではこの日、佐々木ら野球部員による「報告会」が行われた。賛否が分かれた決勝での起用法は、しばらくの間は尾を引きそうだ。

 一夜明けても、決勝の“余韻”は残っていた。大船渡には、佐々木を決勝で起用しなかったことへの苦情が殺到。千葉貢副校長(57)が「4つある回線が、だいたい埋まってました」と話したように、決勝当日の25日だけでも約150件の電話があったという。この日は「(電話では)らちが明かないから、学校に行く」という電話を受け、警察に通報。パトカーが出動し学校に待機したことで、電話の主かは不明だが走り去った車はあったという。

 賛否両論が入り乱れた佐々木のベンチ終戦。故障リスク回避の信念を称賛する声もあるが、舞台が決勝だったこともあり、疑問視する声も少なくない。同校には当日の約150件に加え、業務終了後の留守番電話にも一晩で53件のメッセージが残されていた。この日も午前中だけで30~40件の電話が入り、メールやファクスもあったという。同副校長は「100件あったら、99件がお叱りです。『何で出さなかったんだ』というような」と説明した。

 学校側は、国保陽平監督(32)の采配を支持している。同副校長は「監督や部長が一番近くで見ているし、信じるしかない。データに基づいてやる監督ですし、出さないのにはちゃんとした理由があるはずです」と話した。4回戦、準決勝、決勝とバス13台で約2時間をかけて球場を訪れ、全校応援を行った。「いい夢を見せてもらいました」と話した。

 佐々木が注目を集めるようになり、春季大会などでも選手起用などに関する「ご意見」はあったという。夏の大会期間中には、チームバスがレンタカーに追跡される“事件”も発生。その際にも盛岡市内の警察署に要請し、パトカーに出動してもらったことがあるという。決勝後、大船渡に戻っての解散場所にもパトカーが待機。スポーツの現場には似つかわしくない不穏な空気に、当面は警戒を続けていく。

 〇…千葉副校長は、佐々木が10月17日のドラフト会議を野球部員と一緒に見届けることを明かした。本人が「仲間がいるところでドラフトの結果を聞きたい」と希望したという。佐々木は以前から、進路は国内プロ野球と公言しており、同副校長は、「(プロ)志望届は間違いなく出すんじゃないですかね」。佐々木はU―18ワールドカップ(8月30日開幕・韓国)の高校日本代表1次候補に入っており、正式に選ばれれば8月下旬に“再始動”することになる。

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