◆第101回全国高校野球選手権岩手大会 ▽決勝 花巻東12―2大船渡(25日・岩手県営)
今秋ドラフトの目玉、大船渡の佐々木朗希投手(3年)は、決勝で登板のないまま花巻東に敗れ、自身初の甲子園出場はならなかった。24日の準決勝・一関工戦で9回129球を投げての連戦。国保陽平監督(32)は「故障を防ぐために起用しませんでした」と説明した。この一戦について、野球関係者らがさまざまな意見をスポーツ報知に寄せた。
スポーツ報知評論家の金村義明氏(55)は、81年夏に報徳学園のエース兼4番打者として兵庫大会7試合、甲子園6試合の全13試合完投で優勝に導いた。
「私の場合は甲子園で勝つことが目標だったし、マウンドで死んでもいいと思って投げた。佐々木の場合は甲子園が最終目標でなかっただけのこと。大船渡に進んだのも、甲子園に行くことより、仲間との野球を大切にしたからだろう」
登板試合はネット中継でチェックするなど、高い関心を寄せていた。
「プロのスカウトに聞いても、完成度は高校時代の大谷より上だと聞く。ただ、スタミナ面の不安は耳に入っていた。4月の高校日本代表の合宿で163キロを出したときも“休み肩”だったらしい。連投するスタミナがないので、決勝に投げなかったのは、将来のことを考えれば正解。いちファンとしては甲子園で見たかった」