東野圭吾氏、執筆専念を理由に直木賞選考を辞任 芥川賞の高樹のぶ子氏も

スポーツ報知
東野圭吾氏(04年撮影)

 日本文学振興会は24日、先日決定した第161回芥川賞、直木賞の選考会をもって、作家の高樹のぶ子氏(73)が芥川賞、東野圭吾氏(61)が直木賞の選考委員をそれぞれ退任したことを発表した。選考会後に両人から辞任の意向があり、了承した。

 高樹氏は「光抱く友よ」で第90回(1983年下半期)の芥川賞を受賞。第126回(2001年下半期)から選考に当たった。20年近く選考を務めたことについては「この賞の重みを背負い、支えられてもきました」とコメント。「おのおのの文学観に基づいて議論し、終われば歓談がはずむ、すばらしい場でした」と振り返った。詳しい心境については、「文芸春秋」の9月号(8月10日発売)で語っている。

 一方、東野氏は退任の理由について「執筆に専念するため」と表明した。第134回(05年下半期)に“6度目の正直”で「容疑者Xの献身」で直木賞を受賞。第150回(13年下半期)から選考を担当しながら数々のヒット作を世に送り出して来たが、さらに作品に集中するために大役を自ら辞した。

 日本文学振興会によると、今後は代わりの選考委員を探すことになるが、適当な人物が見付からない場合は、1人減った状態で選考を行う可能性もあるという。

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