遼の声が、叫びが、心地よい

インタビューに応じる石川遼
インタビューに応じる石川遼

 石川遼の声は聞き心地がよい。透明感があり、よく通る。遼フィーバー全盛期のこと。街で気づかれることなく過ごしていても、声を発した途端に「あ、石川遼だ」と振り返られることもあったという。

 記者は選手の「声」を聞くことが仕事。耳も記者の商売道具。ところが、加齢とともに、悲しいかな耳が遠くなっていく。大勢が一気に選手に群がる囲み取材。以前なら聞き取れた距離で、苦労することも増えた。しかし、石川に関しては心配無用。ありがたい。

 ゴルフの日本プロ選手権で3年ぶりの優勝を手にした。「劇場型」と言われる石川らしいプレーオフでのイーグルに鳥肌が立った。テレビ越しに聞こえた雄たけび。「ウオー」「ウワー」。言葉にならない叫びが、これまた心地よいものだった。

 アマチュアだった2007年5月のマンシングウェアKSBカップを15歳で制した。「ゴルフがメジャーなスポーツになるように」と、可能な限り取材に応じてきた。ツアー参戦1年目は初めてのコースが多く、月曜から練習ラウンドを開始。最終日の日曜日まで7日間、取材に応じた。ツアーは毎週のように続く。毎日だ。優勝会見が1時間近くに及んだこともある。いつだってゴルフの魅力を伝えることに一生懸命だった。

 石川と腰痛の付き合いは長きにわたる。12年に発症し、13年から米ツアーに本格参戦。同じ体勢を維持するため腰に負担がかかるパッティング練習を諦めティーオフした試合もあった。腰に優しいスイングを求めながらの試行錯誤は今も続いている。

 世界ランクは300位から183位へ浮上した。日本男子10番手となり東京五輪切符も見えてきた。代表2枠が決まる来年6月までに4勝がノルマとされる。まだ27歳。石川なら―と期待してしまう。(記者コラム・高木 恵)

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