【秋田】今年もミラクル金農“輝星2世”山形が救った 5回1失点好救援&9回同点打

胸を張って校歌を歌う金足農ナイン
胸を張って校歌を歌う金足農ナイン
9回にサヨナラ勝ちし、喜んでベンチを飛び出す金足農ナイン(カメラ・高橋 宏磁)
9回にサヨナラ勝ちし、喜んでベンチを飛び出す金足農ナイン(カメラ・高橋 宏磁)

◆第101回全国高校野球選手権秋田大会 ▽2回戦 金足農5x―4雄物川(14日、山田久志サブマリン)

 昨夏準Vの金足農(秋田)が2点ビハインドの9回、3点を奪う逆転サヨナラで初戦を突破した。初めて4番を任された1年生右腕・山形琉唯(るい)が、9回に同点打を放つと、投げても5回からの5イニングを2安打1失点の好投。吉田輝星(現日本ハム)の1年夏と同じ背番号「20」を背負う“輝星2世”が、初戦敗退の危機を救った。

 チームの窮地でこそ、光り輝く。今夏も金足農の歓喜の中心には右腕がいた。2点を追う9回無死二、三塁。山形が外角直球を狙い打ち。鋭いライナーが右翼線を転がった。2者が生還。値千金の同点二塁打だ。さらには犠打で三進。最後は嶋崎響己(ひびき・3年)が左前打を放ち、サヨナラのホームを踏んだ。ナインから、もみくちゃにされた1年生は「初戦を突破することができて良かった」。胸を張って全力で校歌を歌い、喜びをかみしめた。

 打って良し、投げて良しだ。この日初めて4番を任され、5打数2安打2打点。投手では1点ビハインドの5回から2番手で登板すると、5回を2安打1失点に封じた。最速は133キロながら「低めに集めようと思った」と丁寧に低めを突いた。

 相手の雄物川は、夏の秋田大会は昨年まで6年連続初戦敗退のチーム。ただ、金足農は昨夏の活躍の影響で、新チームの始動が大幅に遅れた。今春は地区予選1回戦で敗退し、夏はまさかのノーシード。大事な初戦で上級生が緊張から硬くなる中、ルーキーが6Kの力投で逆転サヨナラ劇への道筋を作った。

 山形は中仙中時代、エースとして県4強に貢献。強豪校から誘いも受けたが、昨夏の戦いを見て金足農を選んだ。夏の大会前にもらった背番号は「20」。背番号を渡された後、中泉一豊監督(46)から「吉田が1年の夏につけていた背番号だ」と説明された。“輝星2世”として期待される存在だ。

 大会前、準V右腕から「目の前の1試合を勝ち上がってこそ、甲子園は見えてくる」とエールを受けた。山形は「自分も吉田さんのような選手になりたい。甲子園で優勝を目指したい」と力を込めた。先輩同様、ひたむきに全力を尽くし、今夏も“金農旋風”を巻き起こす。(高橋 宏磁)

 日本ハム・吉田輝星投手(18年度卒)「今日の試合で、夏の大会は何が起きるか分からないということを、選手たちが一番、身をもって感じたと思います。自分たちの思うように試合が進まなかった中でも粘り勝ちできたことで、チームに勢いがつくと思うので、ここからさらに頑張ってもらいたいです」

 ◆金足農のミラクル

 ▽84年夏 初出場で初戦は名門・広島商と対決。下馬評を覆し6―3で勝利すると、4強入り。“金農旋風”を巻き起こした。

 ▽18年夏 エース・吉田輝星を中心に3回戦・横浜戦では5―4と逆転勝利。準々決勝・近江戦では9回裏に斎藤璃玖遊撃手が逆転サヨナラ2点スクイズを決め、3―2で劇勝。秋田勢103年ぶりの準優勝。

 ▽18年秋 新チーム初の公式戦となった県大会2回戦の大館桂桜戦で、5―6の9回表2死から3点を奪って逆転。8―7で勝利した。

 ◆山形 琉唯(やまがた・るい)2004年1月23日、秋田県生まれ。15歳。中仙小3年から野球を始める。中仙中でも投手。吉田にあこがれ、金足農に進学。ストレートの最速は133キロ。青森山田OBの父・洋さんは95年夏に一塁手で甲子園に出場。家族は両親と兄と妹。174センチ、71キロ。右投右打。

秋田大会結果
胸を張って校歌を歌う金足農ナイン
9回にサヨナラ勝ちし、喜んでベンチを飛び出す金足農ナイン(カメラ・高橋 宏磁)
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