中村児太郎 奮闘6役、舞台専念、自力着々…女形のホープ

中村児太郎が演じる(左から)「高時」愛妾衣笠、「西郷と豚姫」芸妓岸野、「素襖落」姫御寮、「外郎売」小林妹舞鶴、「星合世十三團」若葉の内侍、「星合世十三團」小せん
中村児太郎が演じる(左から)「高時」愛妾衣笠、「西郷と豚姫」芸妓岸野、「素襖落」姫御寮、「外郎売」小林妹舞鶴、「星合世十三團」若葉の内侍、「星合世十三團」小せん

 女形の若手で着実に実力を付けている中村児太郎(25)。公演中の「七月大歌舞伎」(東京・歌舞伎座)では昼夜の全5演目に出演する奮闘ぶりを見せる。「外郎売(ういろううり)」の小林妹舞鶴を始め、自身最多の計6役。「(市川)海老蔵さんは夜の部で13役もされている。大変とは言えません。難しいお役ばかり。悩みながら、丁寧に勤めたい」午前中に楽屋入りすれば、夜出るまでホッとする間はない。

 脳内出血で13年に倒れたが昨年復帰した中村福助(58)の長男で祖父は7代目中村芝翫。女形として成駒屋の次代を担う存在だ。ドラマなど映像分野に関心を持つ若手も多いが、児太郎はぶれない。「歌舞伎以外の選択肢はない。毎月、歌舞伎の舞台に立ち続けることが、いまの自分に一番大事だと思う。学ぶことがいっぱい。本当に時間が足りないです」

 昨年、ひとつの転機があった。人間国宝、坂東玉三郎(69)の指導のもと、女形で最難の役といわれる「壇浦兜軍記 阿古屋」の阿古屋を初めて演じる機会に恵まれた。何年も前から憧れ続けた役だった。「でも、まだまだ自分はダメなんだと痛感しました。『やってみたい』と『役ができる』は全然違う。ひどく落ち込みもした。でもやってみなければ、役の本当の大変さ、難しさも理解できなかった」

 病気療養中の父の懸命なリハビリ姿に「自分の意識も変わった」とも話す。「自分が歌舞伎を頑張り続けることが、父への力にもなるので」。自身を追い込み、成長の跡を残している。まさに“歌舞伎漬け”だが、熱狂的なG党。いま唯一の気分転換は、スマホでの巨人戦チェックだという。(有)

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