幕内最軽量の炎鵬、1敗死守「最初からしぶとくいこうと」

矢後(手前)をかいなひねりで下した炎鵬(カメラ・豊田 秀一)
矢後(手前)をかいなひねりで下した炎鵬(カメラ・豊田 秀一)

◆大相撲名古屋場所6日目 ○炎鵬(かいなひねり)矢後●(12日・ドルフィンズアリーナ)

 幕内最軽量99キロの炎鵬が得意の「ひねり技」を“解禁”した。体重79キロ差の幕内・矢後を、2場所ぶりのかいなひねりで転がして1敗を死守。7日目は石川・西南部中の同級生の幕内・輝と初対戦する。快進撃を続けていた平幕の友風は宝富士に、照強も佐田の海に初黒星を喫して、無敗は白鵬と鶴竜の両横綱だけとなった。

 またも小兵の業師が魅せた。立ち合いで187センチ、178キロの矢後の懐に、低く鋭く飛び込んだ。即座に両まわしをガッチリ。上から力任せに“ヘッドロック”されても主導権は渡さない。右へ左へ動きつつ、最後は相手の左腕を抱えてひねり倒した。36秒8の大熱戦で1敗をキープ。痛めている右肩の不安も感じさせず、「最初からしぶとくいこうと。(首が)きまらないように取るまわしの位置をちょっとずつ変えながら攻めた」と頭脳戦を強調した。

 元々は、兄弟子の横綱・白鵬から「ひねり王子」と名付けられるほど、多彩なひねり技を得意にしていた。だが、幕内仕様に進化するため、左差しから押し込む取り口も追究。新入幕だった先場所も、ひねり技は1度だけと極力控えてきた。今場所2日目には「最近、ひねっていない」と報道陣に愛称変更を願い出たほど。それでも支度部屋では「ひねっちゃいましたね」と笑顔で前言撤回した。

 優勝争いにも食らいつく小兵に、とんでもないサプライズがあった。6日目から伝説の鳥「鳳凰(ほうおう)」が描かれた新化粧まわしをつけた。デザインは、炎鵬が「障がい者自立推進機構」に登録された作家800人、3000点の中から選定したもの。この日、その女性作者のKOTO(コト)さんと初対面したが、実は炎鵬が金沢学院大時代、石川・西南部中でともに教育実習した人物と判明。「鳥肌が立った。奇跡的ですよ。堂々と羽ばたく絵なので自分も羽ばたきたい」。目を白黒させながら握手してパワーをもらった。

 偶然はさらに重なる。7日目の相手は同じ西南部中の同級生、輝と初対戦する。「15歳の時の稽古場以来の相撲になる。楽しみ」と心待ちにした。白鵬らを1差追走。名古屋での15日間、ドラマチックな結末を予感させた。(小沼 春彦)

6日目の取組結果

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