「激戦区」滋賀は自民現職パパVS“不死身の女”嘉田ーミネーター…参院選21日投開票

野党統一候補の嘉田氏。両胸全摘の影響を感じさせないパワフルさ
野党統一候補の嘉田氏。両胸全摘の影響を感じさせないパワフルさ
安倍首相(左)の応援を受け、手を振る自民党現職の二之湯氏
安倍首相(左)の応援を受け、手を振る自民党現職の二之湯氏

 第25回参院選(21日投開票)の滋賀選挙区(定数1)は事実上の与野党一騎打ちで、熱いつばぜり合いが続いている。野党統一候補として滋賀県知事を2期8年務め、抜群の知名度を誇る嘉田(かだ)由紀子氏(69)=立民・国民・共産・社民推薦=が出馬。自民現職の二之湯武史氏(42)=公明推薦=を脅かしている。自民党本部は、全国で32ある1人区の中で「激戦区」のひとつに指定。序盤戦から安倍晋三首相(64)ら大物を現地に投入し、引き締めに必死だ。(筒井 政也)

 新幹線新駅やダムの建設凍結など「もったいない」を合言葉に2006~14年に全国にも名前をとどろかせた元名物知事が、2度目の国政挑戦に打って出た。

 17年の衆院選は野党が共闘できず、約5000票差で屈したが「元知事のパワーを再確認した」と陣営。立民、共産が候補者を引っ込めて共通政策を託した。消費税増税や年金問題を、倹約主義として問題視する嘉田氏は「安倍政権に○か×か。分かりやすい二者択一の選挙。代案もある」と高齢ながら精力的に訴える。

 病魔とも闘った。嘉田氏は今年3月、初期の乳がんのため両胸を全摘出する手術を受けた。周囲は事後に知らされ、参院選出馬は厳しいと思われたが、気力は萎えなかった。

 選対担当者は「命がけとまで言わないが、乾坤一擲(けんこんいってき=運を天に任せる、の意)の勝負には違いない」と驚く。「我々が振り回されるほどの体力。チキンも骨ごと食べますからね。あと20年は現役でできるのでは。『化け物』と言うと怒られるので『ターミネーター』と呼んでいます。だんだんバージョンアップしている」と不死身ぶりに太鼓判。映画の「アイル・ビー・バック(また帰ってくる)」の名セリフ通り、政治家としての新章を描くつもりだ。

 知名度抜群の嘉田氏を迎え撃つ二之湯氏は3児の父。俳優・要潤(38)に似たイケメン&イクメンの42歳だ。名前の浸透度の差が激戦区指定の理由ゆえ、「私の不徳の致すところ」とわびながら「今、日本の経済は過去最高レベル。流れを変えるわけにはいかない」と持続性をアピール。「ケチケチ財政をした人に国政は任せられない」と嘉田氏のスローガンを逆手に取る。

 滋賀はかつては非自民王国だった。野党反撃ののろしに危機感を強める自民党は、公示日に小泉進次郎衆院議員(38)を投入。公示後初の日曜日となった7日には安倍首相が現地入りした。首相は「日米同盟関係なんていらないという共産に支援されているのが野党統一候補(嘉田氏)。おそらく当選したらバラバラになる」と烏合(うごう)の衆だと指摘した。選対担当者は「当選されたら、どの会派に入るのか。筋が通らない。県政と国政は違う」と批判した。

 戦いの構図を嘉田氏は「軍艦VS手こぎ船」と表現し「私をせん滅させようとしているのなら、ありがたいこと。細腕でやっている女冥利に尽きる」と意気軒高。ターミネーター復活か、物量作戦での勝利か。滋賀のスクリーン上は、ラストまで息つく暇もなさそうだ。

 ◆滋賀(改選定数1)

 服部修  45 諸新

 嘉田由紀子 69 無新

 二之湯武史 42〈1〉自現

 ※敬称略、届け出順。丸数字は当選回数。年齢は21日の投開票日

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