歌手のナオト・インティライミ(39)が10日、福岡・マリンメッセ福岡で、10回目を迎えた恒例の「ナオト(7月10日)の日」スペシャルライブを行った。
「世界契約をして参りました」と告げると、1万人から、拍手と「おめでとう」という祝福の声が注がれた。8月に念願だった世界デビューが決定。世界的ラテンレーベル「Universal Music Latin Entertainment」と契約し、「ナオト」名義で来月に楽曲をリリースする(詳細は後日発表)。
同レーベルとの契約はアジア出身の歌手では初めて。「とんでもないことが起きております。感極まっております。この歳(とし)になって、夢を追わせてもらえるのはありがたいです」。世界挑戦を掲げ、2年半前から米ロサンゼルス、マイアミを度々訪問。現地スタッフ、ミュージシャンらと共に、スペイン語で海外向けの楽曲制作に没頭した。「曲を作っては売り込んで、作っては売り込んで…。ずっとやってきたことが1つずつ実を結んだ」と喜びに浸った。
開演前の取材では、ナオトは「本当にうれしい。決まった時は、無邪気に涙を流しました」と明かした。「簡単な道ではなかったけど、今までやってきたことが間違っていなかった」と感無量。「うれしいけど、ここからが勝負。『日本人の歌手が冷やかしで来た』と言われないように、命懸けで、本気で夢をかなえるために来ているんだという思いをぶつけたい」と覚悟を語った。
「ナオトの日」ライブは、この日で節目の10回目を数えた。セットリストがなく、場内の雰囲気、来場者との会話などで楽曲を決めれいく“フリースタイル”が特徴で、弾き語りで行う。
ナオトは博多屋台ラーメンの店主・なおちゃんにふんし、屋台を引くご当地演出で登場。ファン3人と中央のステージに上がり、蓋や大鍋などを楽器に見立ててセッションした。「イエ~イ、福岡来たど~。初の九州開催。『あいつ来ないな?』って思っていたでしょ? ようやく来られました。記念すべき10回目を、九州に残しておいたの」とあいさつ。「The World is Ours!」や、22枚目の新シングル収録曲「花」「アカルイミライ」(8月14日発売)など2時間半、熱のこもったパフォーマンスで1万人を熱狂させた。
8月15日に不惑になり、来年4月にはデビュー10周年を迎える。「2020年、10周年、40歳。きっと50代は違う角度から世界を見るだろうし、(歌い手として)別の役割が待っていると思う。20代でもがいて、30代で始まって、ここまでがむしゃらに走って来た」と回想。「さあ40代、始めますか!(という気持ち)。花を咲かせるというか、1つの人生のピークというか、ワクワクしていますね。日本では10年間の集大成を見せたいし、海外では華々しいスタートが切れる。10周年に向けた、ワクワクするオープニングになりそう」。新たなフィールドでの挑戦にやる気満々。国内に限らず、国外でも活躍の場を広げていきそうだ。
歴代のナオトの日ライブ(開催年、場所)
10年 ラゾーナ川崎(神奈川)
11年 両国国技館(東京)
12年 渋谷公会堂(東京)
13年 日本武道館(東京)
14年 ゼビオアリーナ仙台(宮城)
15年 東京国際フォーラム(東京)
16年 幕張メッセ(千葉)
17年 日本ガイシホール(愛知)
18年 大阪城ホール(大阪)
19年 マリンメッセ福岡(福岡)