仲邑菫ちゃん、最年少10歳4か月で公式戦初勝利…デビュー2戦目で67歳に大逆転

史上最年少の10歳4か月で公式戦初勝利を挙げ、記者会見で笑顔を見せる仲邑菫初段(カメラ・谷口 健二)
史上最年少の10歳4か月で公式戦初勝利を挙げ、記者会見で笑顔を見せる仲邑菫初段(カメラ・谷口 健二)
中盤までは不利な状況だったが逆転勝ち仲邑菫初段
中盤までは不利な状況だったが逆転勝ち仲邑菫初段
囲碁の主な年少記録
囲碁の主な年少記録

 囲碁の史上最年少プロ棋士・仲邑菫(なかむら・すみれ)初段(10)が8日、大阪・日本棋院関西本部での「第23期ドコモ杯女流棋聖戦予選B」で、黒番(先番)の田中智恵子四段(67)に146手までで中押し勝ち。デビュー2戦目で初白星を挙げた。10歳4か月での初勝利は藤沢里菜女流3冠(20)=女流本因坊、女流立葵杯、女流名人=が2010年に記録した11歳8か月の記録を大きく塗り替える最年少勝利。「うれしい」と笑みをこぼした。

 黒い大きな瞳に、うれしさと照れくささが混在した。約25社60人が集まった終局後の会見場では、終始もじもじ。立会人の石井邦生九段(77)に促されて「勝ててうれしかったです」とつぶやき、最年少記録更新を問われた際に「…うれしい」と話した二言が精いっぱいだったが、初勝利の喜びをじんわりとかみしめた。

 取材対応は小学生らしくても、盤上は違った。中盤までのAI形勢判断では2対8で不利だったが、田中のミスを機に中央での戦いで追い込み、開始2時間で9対1へと大逆転。57歳年上の大ベテランを攻略した。田中は「やっぱり強かった。子供ならもっとカーッとなるはずの局面も、すごく冷静。不思議な気がしました。研さんを積まれて、日本を代表する棋士になってほしい」と目を細めた。

 将来性を買われて「英才特別採用推薦棋士」の第1号として4月1日付で史上最年少10歳0か月でプロ入りした。大きな注目を集めて同22日にデビューしたが、同期の大森らん初段(16)に完敗を喫した。

 悔しさをバネに以後、強豪との非公式戦や韓国修業で経験値を上げ、約2か月半ぶりに臨んだ公式戦。父で師匠の仲邑信也九段(46)は終局後、「英才枠で人と争わずプロになったので、1勝しなければ本当のプロとは言えない。ダメかと思ってましたが、ホッとしました。僕のプロ人生の中でも一番の喜び。これから家族で食事に行って、お祝いします」と笑顔。元囲碁インストラクターの母・幸さん(39)も「今年中に1勝できればと思っていた。内容はよくなかったが、勝ててよかった」と安どの表情だった。

 同タイトル戦の次戦(予選A)では8月5日に金賢貞(キム・ヒョンジュン)四段(40)と対戦。ここも勝てば上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(17)への挑戦権をかけた16人によるトーナメントに進出する。本戦出場なら、こちらも最年少記録だが「勝ち負けに一喜一憂しない、がモットー。ブレないように」と父。小学校の夏休み中も、修業のため韓国に渡る予定。デビュー時、小学5年の金の卵が掲げた「まずは女流タイトル」の夢へ大きな一歩となった。

史上最年少の10歳4か月で公式戦初勝利を挙げ、記者会見で笑顔を見せる仲邑菫初段(カメラ・谷口 健二)
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