ヤクルト・石川の忘れられない言葉「今の自分を受け入れる。その中で勝たなきゃ」

地元・秋田での先発となった石川雅規
地元・秋田での先発となった石川雅規

 聞きたいことがあった。6月20日の試合前練習を終えた神宮室内練習場からの帰り道。映画の雑談もそこそこに、その話題を自ら切り出してくれたのは石川だった。

 「いやー、ライアン、よかったですね」

 19日のソフトバンク戦(神宮)で先発の小川は粘りに粘って7回を2失点(自責点1)に抑え、2勝目をマーク。自身の連敗を5で止め、実に47日ぶりの白星を挙げた。

 石川もそれ以上に厳しい経験をしている。17年5月24日からリーグ56年ぶりの11連敗。もう勝てないんじゃないか。苦しみはそのままシーズンをまたぎ、18年の初登板まで続いた。だからこそ、心中を十分に理解できるのではないか―。

 「僕から伝えたのはひとつだけです。『逃げるなよ』と。どうしても人間ってそういう時、おろそかになったり、後ろ向きになってしまうんですけど、彼は向かっていった。まず、7回まで投げ切ったことが大きい。その上で勝ちがついたことも大きいですよ」

 忘れられない石川の言葉がある。昨年10月。本隊から離れて戸田球場でひとり堤防へ続く坂道をダッシュしていた時のことだ。

 「いい時みたいに(パフォーマンス)できなくなって、ちょっと前は恥ずかしいと思っていたけど、今はそれがなくなった。今の自分を受け入れる。その中で勝たなきゃ」

 来年1月で40歳。若かった頃と同じようにプレーできなくても、今できることを最大限に体現し、前へ進む。小さな体、直球が130キロ前後でも、変化球を巧みに交え、打者から遠く、低くへ制球。進化を続けようとする姿勢は変わらない。

 最後に石川は言った。「彼(小川)は強い。大丈夫。ばっちこいです」

 7月を迎えても、チームを取り巻く状況は相当厳しい。残り67試合。石川の言葉は、そのままチームへ贈るメッセージにも聞こえる。(田島 正登)

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