eスポーツ選手に見るアスリートの素質

 eスポーツはスポーツか。この話題には賛否両論があり、まだまだ決着がつく日は遠い。ただ、eスポーツを行っている選手たちはアスリートの資質がある。この資質は感謝の心だ。実力者になればなるほど、感謝の言葉を忘れないし、言葉に出している。この傾向はeスポーツの中で、特に強いと現場を取材して感じた。

 歓喜の瞬間後のアスリートの言葉で、感謝の意が出なかったことはない。最近で言えば、バスケットボール日本代表の八村塁(21)だ。20日(日本時間21日)にNBAドラフトが米ニューヨークで行われ、日本人初となる1巡目の全体9位でワシントン・ウィザーズから指名を受けた。この時の記者会見では「中学のコーチに感謝したい。みなさんに感謝したい」と重ねて言った。富山市立奥田中の恩師である坂本穣治コーチにも「コーチ、やりました」と感謝と敬意を忘れなかった。

 この感謝を忘れない心がeスポーツ選手にもある。日本野球機構(NPB)主催でプロ野球球団対抗戦のeスポーツ大会「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2」が5月に開催された。チーム戦の人気シューティングゲームの大会。世界王者有する福岡ソフトバンクを破り、令和初のプロ野球球団日本一となった横浜DeNAは、平均年齢15歳のチーム。あどけなさが残るホープたちが開口一番に「支えてくれたチームメートと、球団関係者、そして応援してくださった皆さんのおかげです」と口をそろえた。

 個人戦でも、王者は感謝の言葉を紡いだ。6月16日に行われた、国内で参加人数NO1のeスポーツ大会「RAGE」。競技ゲーム「Shadowverse」の令和初王者に輝いた灰原きょん選手(23)は「練習した通り、力を発揮出来た。練習に付き合ってくれた仲間たちにまずは感謝の言葉を言いたいです」と優勝後の取材では、まずは「ありがとう」の言葉から始まった。

 「eスポーツ=ゲームばっかりやっているどうしようもないヤツ」という偏見はまだまだぬぐい切れていない。ただ、eスポーツをしている選手たちには、ストイックさや競技にかける思いなど、選手として必要な心を持ち合わせている。テレビゲームやモバイルゲームをただ漫然とやっているだけでは確かに何にもならないが、そこに人生をつぎ込もうと必死な選手たちには、今後の人生でも得るものがあるのではないか。(記者コラム)

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