戸辺直人、走り高跳び2メートル27一発V「五輪を見据えて大きなステップ」

優勝した戸辺はスタンドで応援する人たちの声援に応える
優勝した戸辺はスタンドで応援する人たちの声援に応える

◆陸上 日本選手権第1日(27日、福岡・博多の森陸上競技場)

 男子走り高跳び決勝で、日本記録保持者の戸辺直人(27)=JAL=が2メートル27で4大会ぶりに優勝し、19年ドーハ世界陸上代表に内定した。16年リオ五輪代表の衛藤昂(28)=味の素AGF=は2メートル24で2位だった。男子3000メートル障害予選では、16年リオ五輪代表の塩尻和也(22)=富士通=が全体1位の8分27秒25をマークし、世界陸上参加標準記録を突破した。

 軽やかに舞い、勝負を決めた。戸辺は2メートル27を一発成功。ライバルの衛藤に無言のプレッシャーをかけた。「勝負どころの27を、1回で決められた」。衛藤は3回連続失敗して戸辺の優勝が決まり、ドーハ世陸代表にも内定。「五輪を見据えて、一つ大きなステップなのは間違いない。僕は東京で金メダルを目指している。世界選手権では(2メートル)30台後半を跳んで、メダル争いをしないといけない」と、すぐに気を引き締めた。

 筑波大大学院出身の学究肌。この日も、1度は失敗した2メートル24の2度目の跳躍から、踏み切り位置を1足分(約30センチ)下げる微調整を加えて、後半の勝負どころへ調子を上げた。自分を省みる細やかな観察眼。「試合の時は、常に前の跳躍がどうだったか考えて修正する」力が、27歳の成長を支えている。今年2月に室内大会で樹立した2メートル35の日本記録も、通過点でしかない。

 ドーハ世陸で日本人最上位となって表彰台に立ち、2メートル33の五輪参加標準を破れば五輪代表切符も得られる。陸上跳躍種目で84年ぶりの五輪制覇へ、まさに第一歩を踏み出した。7月は国内で調整に専念し、「まだ50%くらい」という技術面を磨き上げる計画。8月からは再び欧州転戦に出て、実戦の中で世陸本大会に合わせる青写真を描いている。

 「(五輪や世陸などで)結果を決めるのは、大会の時にいかに調子が良いか。ここからの調整が、本番を左右する」。地に足をつけ、戸辺はまだまだ高く跳ぶ。(細野 友司)

 ◆戸辺 直人(とべ・なおと)1992年3月31日、千葉・野田市生まれ。27歳。野田市立中央小4年から競技を始め、野田二中で全国中学大会優勝。専大松戸高を経て筑波大に進み、2010年世界ジュニア選手権銅メダル。15年北京世界陸上代表。18年ジャカルタ・アジア大会銅メダル。19年2月にドイツ・カールスルーエで行われた室内競技会で2メートル35の日本新。同年4月にJAL入社。194センチ、74キロ。

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