【巨人】長嶋、初の天覧試合でサヨナラアーチ 伝説の試合から60周年…当時の原稿を復刻

スポーツ報知
9回無死、貴賓席から昭和天皇、香淳皇后がご覧になる中、長嶋が左越えに劇的なサヨナラ本塁打を放った(合成写真)

◆巨人5x―4阪神(昭和34年6月25日・後楽園)

 巨人・長嶋が打った。決めた。初の天覧試合でサヨナラホームランだ―。今でも語り継がれる伝説の試合は1959年6月25日、後楽園球場で行われた。今日25日でちょうど60周年を迎え、スポーツ報知では、60年前のヒーロー原稿も掲載し、長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督(83)=報知新聞社客員=には思い出話や、いま明かされる真実まで披露してもらった。

 巨人は5回、長嶋が左翼へ、坂崎が右翼へ連続ホーマー。長嶋の12号はシュート、坂崎の5号はカーブを打った。「雲の上を歩くようだ。体が軽いから調子がいいのかなと思っていたが…。あがっているんだね」といっていた小山はうつろな目でホームを踏む坂崎を眺めた。

 阪神はしかし6回にまた藤田を攻めた。無死から吉田が中前安打、鎌田は三振したが、そのとき吉田が二盗した。すかさず三宅は左翼線へ適時打し、つづく藤本も藤田のストレートを高々と左翼席へ打ち込んだ。藤本の12号2ランで今度はまた阪神が2点のリード。

 シーソーゲームはまだつづく。7回は巨人の番だ。1死、坂崎が右前安打、つぎの王が2―2後の内角球をライナーで右翼席へ。王の同点4号2ランが小山をKOした。阪神は村山のリリーフ。おもしろいゲームになった。

 それまでは陛下の姿をさぐろうと貴賓席へ思い出したような視線を送っていたファンもいまはわれを忘れて大騒ぎだ。8回は阪神にチャンスがまわる。藤田が乱れて2四球、それをバントで送り1死二、三塁。横山の1―1のとき田中監督がベンチへ出てなにか横山に策をさずけた。タイムがとけたそのときだ。広岡が二塁へ走る。二塁走者の藤本が帰塁するより一歩早い。振り向きざまに投げた藤田のけん制球が藤本を刺した。スクイズか強打か、藤本は田中監督に気を奪われていたようだ。そのスキを広岡がみごとにとらえた。

 同点のまま9回の裏がきた。村山はトップの長嶋を2―2と攻める。5球目は内角直球で勝負。長嶋が勝った。左翼席上段で長嶋のサヨナラ13号がはねかえった。4本のホームランをたたきつけてやはり勝った巨人は強い。負けた阪神もよくやった。長嶋のサヨナラホームランは今年(1959年)のセ・リーグで3本目。

 ※60年前の原稿を再録。一部を修正しています。

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