歌舞伎俳優の中村獅童(46)が20日、大阪市内で、京都・南座公演「八月南座超歌舞伎」(8月2~26日)のPR会見を行った。
バーチャルアイドルシンガー・初音ミクと舞台で共演する「超歌舞伎」は2016年に千葉・幕張メッセイベントホールでスタートし、4年目でついに歌舞伎発祥の地・京都に初進出。「もしかしたら100年後には当たり前になっているかも」という伝統芸能とデジタルの融合で、獅童は「歌舞伎専門の歴史ある劇場でやらせてもらえてうれしい。歌舞伎鑑賞の上級者から海外の方まで、幅広く見て頂けるエンターテインメントに。遠慮なくサイリウム(応援用ライト)を振ってください」と意欲を見せた。
「超歌舞伎」は毎年4月に上演されており、南座では初演時と今年の演目「今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)」を上演する。デジタルとのコラボとあって「こちらが間違えても、(舞台は)どんどん進んでしまう。ミクさんはセリフ覚えも完璧だし」と苦笑しながらも「ミクさんはどんどん成長しているし、踊りもうまくなっている」と表現力の進化に驚いている様子。
今回は花道など歌舞伎特有の舞台装置が使えるとあって、ミクとの宙乗り競演をスタッフにリクエスト。「何とか実現したいけど、やれなかったらガッカリされるかな。その時は『うまくいかなかったのかな』と思って下さい」と笑わせた。
また、京都公演とあって、ミクが歌舞伎の祖・出雲のお国を務める「當世流歌舞伎踊(いまようかぶきおどり)も併せて上演する。