“戦うシングルマザー”吉田実代、世界初挑戦で令和初女王 「喜ばせたかった」長女と涙のハグ

6回、モートン(左)を攻める吉田
6回、モートン(左)を攻める吉田
ベルトを肩に長女・実衣菜ちゃん(左)を抱き上げ涙する吉田(カメラ・竜田 卓)
ベルトを肩に長女・実衣菜ちゃん(左)を抱き上げ涙する吉田(カメラ・竜田 卓)

◆プロボクシング ▽WBO女子世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)王座決定戦10回戦 ○吉田実代(判定3―0)ケーシー・モートン●(19日、千葉・幕張メッセ)

 WBO女子世界スーパーフライ級王座決定戦は、“戦うシングルマザー”こと吉田実代(31)=EBISU K’S BOX=が、ケーシー・モートン(35)=米国=を終始圧倒し、3―0の判定勝ちで世界初挑戦初奪取に成功した。吉田は令和初の国内女子世界王者。通算成績は吉田が13勝(0KO)1敗、モートンが8勝(1KO)2敗。

 勝ち名乗りを受けた吉田は世界のベルトを左肩にかけ、号泣しながら、右手で長女・実衣菜(みいな)ちゃん(4)を抱きかかえた。「勝って娘を喜ばせたかった。ありがとう」。実衣菜ちゃんも涙を流し「ママ、おめでとう」と祝福した。

 終始「ママ、頑張れ」の声援を受けながら戦った。序盤から果敢に打ち合い、「序盤で相手の軌道が見えた」とモートンを圧倒。中盤もワンサイドだったが手を緩めず、最終回まで貪欲に初のKO勝ちを狙った。「もう少し細かいパンチをまとめられたらストップできたのに」と苦笑い。控室で所属ジムの加山利治会長の腰にベルトを巻き、今までの感謝を伝えた。

 15年に実衣菜ちゃんを出産し、その後、離婚した。いつからか“戦うシングルマザー”と呼ばれる。「いいキャッチコピー。しっかりボクシングで娘を育てているので、そう言われることに関してはいい。母で夢を追う人に対してもいい影響を与えられれば」と胸を張る。「ずっと格好いいママであり続けたい」と自らにも誓い、戦い続けてきた。

 何より、まな娘の存在がパワーの源だ。「(保育園では)『ママは今度、世界戦』と自慢しているそうです」と表情が緩む。「絶対に勝ってね」と言われ勝利を誓った。約1か月半、実衣菜ちゃんを鹿児島の実家に預けてトレーニング。加山会長の後輩にあたる元世界王者・内山高志氏からも、技術指導を受け、この日の決戦のリングに上がり、結果を出した。

 「これから本当に世界王者になりたい」。ママさん王者は、この日の結果に満足することなく、チャンピオンロードを歩む。

 ◆吉田 実代(よしだ・みよ)1988年4月12日、鹿児島県生まれ。31歳。2000年にハワイへ格闘技留学。キックボクシング、総合格闘技、シュートボクシング、ムエタイを経て14年5月にプロデビュー。17年10月、日本女子バンタム級王座獲得。18年8月、東洋太平洋女子同級王座獲得。身長161センチの右ボクサー。

6回、モートン(左)を攻める吉田
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