【プリンスオブウェールズS・前哨戦分析】海外競馬通・成田幸穂がG1タタソールズゴールドCを分析

 G1プリンスオブウェールズSが6月19日、英アスコット競馬場の芝1990メートルで行われる。小欄ではこの一戦に向けたステップレースとして、5月26日に行われたアイルランドのG1タタソールズゴールドC(カラ競馬場・芝2100メートル=5頭立て)を取り上げたい。

 過去10年のプリンスオブウェールズSにおけるタタソールズゴールドC組の成績は【2・4・0・4】。2012年ソーユーシンク(2011年2着)と2013年アルカジームが優勝しており、連対率60%と数値の面でも優秀な成績を残している。ちなみに上記のデータでタタソールズゴールドC優勝馬に限ると【2・2・0・0】。連対率100%だから、必ずチェックしておきたい。

 今年は4歳牝馬マジカル(愛・Aオブライエン厩舎)が優勝した。道中はハナを切ったフラッグオブオナー(牡4歳、愛・Aオブライエン厩舎)を見ながら2番手を追走。最後の直線に入り、残り400メートルあたりで先頭に立つと後続を突き放し、粘るフラッグオブオナーに7馬身差をつけてゴールを駆け抜けた。勝ち時計は2分13秒85(良)。

 昨年のG1愛セントレジャー優勝馬フラッグオブオナーが2着。さらに4馬身3/4差の3着にリステッド競走のフィナーレS勝ち馬ムスタジール(セン6歳、愛・ライオンズ厩舎)が入った。

 勝ったマジカルはG1・2勝目。昨年10月のG1凱旋門賞ではエネイブルの10着に敗れたが、続くアスコットのG1英チャンピオンズフィリーズ&メアズS(芝2390メートル)でG1初制覇。牝馬限定戦ながら“キングジョージ”3着のコロネット(2着)、G1英セントレジャー2着のラーティダー(3着)といった強敵がそろう一戦を快勝した。

 驚いたのが2着に好走した11月の米G1ブリーダーズCターフ(芝2400メートル)だ。マジカルは凱旋門賞連覇の名牝エネイブルとほぼ同位置で追走。エネイブルと馬体を併せる形で直線を迎えると、後続を大きく引き離しての壮絶な叩き合いに。最後はエネイブルに3/4馬身およばなかったとはいえ、3着以下には9馬身差をつける2着に入ってワールドクラスの実力を大いに示した。

 今シーズンは、初戦となった4月13日の愛G3アレッジドS(芝2000メートル)でフラッグオブオナーに4馬身半差、5月6日の愛G2ムールズブリッジS(芝2000メートル)もやはりフラッグオブオナーに1馬身半差をつけて連勝。シーズン前半の目標のひとつに掲げていたタタソールズゴールドCも大楽勝で3連勝とした。

 プリンスオブウェールズSに向けた展望としては、英国ブックメーカー各社が1番人気に推しているように、マジカルが有力候補であることは間違いない。日本のディアドラにとってはマジカルだけでも脅威だが、強敵はほかにもいる。そのあたりは能力分析でチェックしていきたい。

 ◆成田幸穂(なりた・さちほ) 1984年8月8日、東京生まれ。(株)サラブレッド血統センター所属。週刊競馬ブック連載「海外競馬ニュース」の編集を担当。同誌のほか、南関東版・競馬ブックと研究ニュースで予想コラム「血統アカデミー」を執筆中。

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