「ミラーマン」石田信之さん、不屈の闘志で泥臭くはい上がる…評伝

スポーツ報知のインタビューに応じ、ミラーマンのフィギュアとともに変身ポーズを決めた石田信之さん(2013年)
スポーツ報知のインタビューに応じ、ミラーマンのフィギュアとともに変身ポーズを決めた石田信之さん(2013年)

 70年代に放送されたフジテレビ系特撮ドラマ「ミラーマン」の主人公として知られる俳優の石田信之(いしだ・のぶゆき、本名同じ)さんが、13日午後3時47分、大腸がんからの多臓器転移のため、川崎市内の病院で死去していたことを16日、所属事務所が発表した。68歳だった。この日、近親者のみで葬儀を執り行った。石田さんは14年に大腸がんと診断されたが「僕はミラーマン。ヒーローは負けない」と、数十度にわたる手術を乗り越えるなど壮絶な闘病を続けていた。

 ミラーマンは、鏡の国の住人の父と地球人の母の間に生まれた異色のヒーロー。決して完全無欠の主人公ではなく、葛藤を抱え、ときにはインベーダーからの残酷な仕打ちに耐えながら、泥臭くはい上がる姿に根強いファンがついた。石田さんは飛行機に乗っていても、客室乗務員から「地球のためにありがとうございます」と感謝されるほどだった。

 もともとは警察官志望だったが、刑事だった父親の猛反対に反発し、2万円だけを持って家出同然で上京。たまたま国鉄の浜松町駅で東宝芸能学校の広告を見かけたことで、俳優への扉が開いた。「ミラーマン」の撮影中だった72年5月には、格闘中に右足を骨折。絶対安静と言われたが、撮影プランを変えて、車いすで寄り(アップ)のシーンだけ撮影するなど、不屈の闘志で収録を続行したこともあった。

 若かりし頃は、どんな作品に出演してもミラーマンのイメージがつき、悩んだこともあったが、時を重ねるにつれ、誇らしく思うようになった。病に何度となく打ちのめされかけても、そのたびに強い気持ちで“インベーダー”に立ち向かっていった石田さんは、正真正銘のミラーマンであった。

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