帰ってきた工藤有生 529日ぶりレースを恩師・大八木監督も見守る

実業団デビューを果たした工藤(中央)
実業団デビューを果たした工藤(中央)

 陸上の東海大競技会が16日、神奈川・平塚市の東海大湘南キャンパス陸上競技場で行われた。駒大時代に箱根駅伝に4年連続で出場した工藤有生(23)=コニカミノルタ=が5000メートルで14分55秒18をマークし、実業団デビュー。「ぬけぬけ病」で区間14位と苦戦した2018年箱根駅伝7区以来、529日ぶりのレースで第一歩を記した。

 何よりも、トラックに帰ってきた充実感が工藤の顔ににじんでいた。「やっぱりレースは楽しかった。応援してもらえて、励みになる」。集団最後方からレースを展開し、少しずつ前へ。駒大時代の恩師・大八木弘明監督(60)の「徐々に、ゆっくり上げていけ」という優しいゲキも耳に届いた。自己記録の13分52秒97からは1分以上遅れたが、「強くなりたいと思ったチームのユニホームをやっと着られた。つらい日もあったが、やっとスタートラインに立てた」と笑顔で話した。

 大学時代から左足に力が入らない「抜ける」状態に陥り、4年目の箱根駅伝では7区14位と本来の走りはできなかった。コニカミノルタ加入後も「ぬけぬけ病」に苦しんだが、ようやくデビュー戦にたどりついた。「学生の時はレース中に『抜ける』と、もう立て直せなかった。今はうまく収まるように対応できている」。今回のレース中も『抜ける』場面が何度もあったが、そのたびに立て直し、最後まで走りきった。

 実業団2年目の23歳。同期のランナーが活躍する姿に焦る日もあったが、確実に踏み出した一歩。「少しずつ前に進んでいる。チームに恩返しできるようにしたい」。感謝を胸に、走り出した。

 同レースには、コニカミノルタの先輩で2020年東京五輪マラソン代表選考会(MGC、9月15日)に参戦する山本浩之(33)も練習の一環として出場。14分27秒27で8着だった。「先週まで合宿を行い、疲労が残る中、ほぼ予定です」と冷静にレースを振り返った。今後、7月に北海道で1万メートルのレースに2戦参加した後、標高約2100メートルの米アリゾナ州フラッグスタッフで約1か月の高地トレーニングを積んでMGCに臨む。「スローペースになる可能性が大きいと思うが、どんな状況になっても焦らず、最後まで勝負します」。出場31選手の中で4番目の年長となる山本はベテランらしく落ち着いた表情で話した。

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