【日本ハム】吉田輝星、プロ初先発で初勝利…鯉を4安打!21世紀生まれ一番星

プロ初登板初勝利を挙げた吉田輝(左)は、セーブの石川直からウィニングボールを笑顔で受け取った(カメラ・池内 雅彦)
プロ初登板初勝利を挙げた吉田輝(左)は、セーブの石川直からウィニングボールを笑顔で受け取った(カメラ・池内 雅彦)
3回1死、鈴木誠也(右)を右飛に打ち取る吉田輝星
3回1死、鈴木誠也(右)を右飛に打ち取る吉田輝星
主な高卒新人投手の初登板成績
主な高卒新人投手の初登板成績

◆日本生命セ・パ交流戦 日本ハム2―1広島(12日・札幌ドーム)

 日本ハムのドラフト1位右腕、吉田輝星がデビュー戦を飾った。プロ初先発で広島打線を5回まで84球、4安打4奪三振1失点。1点リードのまま降板し、4投手で守り切った。直球の割合が80%と強気な投球で押し、MAXは147キロを計時。初回1死満塁を無失点で切り抜けるなど金足農時代の粘りもよみがえった。

 祈りが通じた。1点差で逃げ切った瞬間、輝星の表情に笑顔が咲いた。5回4安打1失点で球団では10年の中村勝以来の高卒新人による初先発初勝利。さらに21世紀生まれとしての初勝利も記録し、人生初のお立ち台に立った。「自分の力だけじゃ勝てなかったのに、自分だけ立たせてもらって…。うれしいです」。前夜より1万2000人も多い3万3563人の大観衆の前で歴史に名を刻んだ。

 公言通りの“直球勝負”だった。プロ入り後最多の84球。最速147キロ、全投球の80%にあたる67球が直球だった。初回1死満塁では西川から外角の140キロ直球でプロ初奪三振を記録。ピンチを切り抜けると、圧巻は5回。2安打の長野をスライダーで左飛に仕留めると、自己最多投球数で迎えた菊池涼、バティスタを直球で押し込んだ。「5回投げ切ったことがなかったので、どうせなら本番でやりたいなと」。ファームで自己最長だった4回0/3をあっさりと更新し、勝利をつかんだ。

 チーム一丸でデビュー戦をアシストした。6回からマウンドに上がったリリーフ陣は4投手の継投でわずか1安打無失点。背番号18も「完璧に抑えてくれたので、やっぱりすごい」と感謝。さらに「先輩たちが点を取ってくれて勝てた。初登板で周りの先輩の大切さが分かった」と頭を下げた。

 目標を公言することで自分を奮い立たせてきた。プロ入り直後、同期入団の仲間に言った。「俺は鎌ケ谷ファイターズに入団したんじゃない。北海道日本ハムファイターズに来たんだ」―。一日でも早く1軍で活躍するという覚悟の表れだった。しかし、自信はプロの厳しさの前に吹き飛ばされた。当初、目標に掲げた阪神とのオープン戦での甲子園凱旋は、右肘の張りの影響でかなわず。5月にはウイルス性胃腸炎で2軍戦の登板を回避。「入ってから全然、未熟だなって思うところがあって。挫折…じゃないですけど、結構きつかった」。度重なる試練を乗り越えてきた。

 この日、観戦に訪れた両親にはウィニングボールを贈ることを約束。「ここまで来られたのは両親のおかげ」と頬を緩ませた。応援に駆けつけた金足農野球部の同級生には「打たれると後から何を言われるか分からない」と笑いを誘った。

 セ3連覇中の王者を相手に満点快投。栗山監督は「新しい風を持ってきてくれた」とたたえた。右腕は「真っすぐはある程度、通用したのかな」と手応えを得た一方、自己評価は「50~60点」。さらなる高みを目指し「総合力と直球、両方を上げていけたら」と力を込めた。

 13日以降に出場選手登録を抹消される可能性が高いが、今後も1軍に帯同する予定。「ここがスタートライン。もう一回、気を引き締めて、どんどん先にいきたい」。北の大地で、吉田輝星のプロ野球人生が動き出した。(小島 和之)

 ◆吉田 輝星(よしだ・こうせい)2001年1月12日、秋田市生まれ。18歳。金足農では昨夏、秋田大会から甲子園準決勝まで10試合連続完投勝ち。決勝で大阪桐蔭に敗れた。18年ドラフト1位で日本ハム入団。175センチ、84キロ。右投右打。背番号18。年俸1000万円。

試合詳細
プロ初登板初勝利を挙げた吉田輝(左)は、セーブの石川直からウィニングボールを笑顔で受け取った(カメラ・池内 雅彦)
3回1死、鈴木誠也(右)を右飛に打ち取る吉田輝星
主な高卒新人投手の初登板成績
すべての写真を見る 3枚

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請