【巨人】右肩故障の谷岡「頑張らないとって」…3年目右腕を奮い立たせた大先輩の言葉

スポーツ報知
3軍で懸命にリハビリを続ける谷岡。復活にかける思いを語った

 現在3軍で懸命にリハビリを続ける谷岡竜平投手(23)の「今」に迫った。2月の春季キャンプで1軍スタートが内定していたが、直前の合同自主トレのブルペン時に右肩を負傷し無念の離脱。2年目の昨季は25試合に登板し2勝をマーク。今季は「勝負の年」と位置づけた中で人生初の大けが。現在の心境と復活に懸ける思いを取材した。(取材・構成=河原崎 功治)

 背番号40の姿は連日、G球場にある。リハビリ組としてダッシュや下半身の補強などで調整し、再びマウンドで投げることを目指して汗を流す。昨季25登板と飛躍のきっかけをつかみかけた23歳。2月の春季キャンプで1軍スタートが内定し、今年に懸ける思いは人一倍強かった。だが直前の合同自主トレでブルペンに入った時、今まで感じたことのない激痛が肩に走った。「今まで肘や下半身も含めてけがをしたことがなかったので、初めてやばいと思いました」

 肩が上がらず、私生活にも支障が出た。「力が入らなくてダラーッとしちゃう。腕を上げるのがつらい」。病院へ行くと、聞き慣れない言葉を耳にした。「関節唇(かんせつしん)の損傷」。「初めてのけがだからどうしていいか分からなかった」と不安に襲われた。

 キャンプは3軍スタート。別メニューでリハビリを繰り返した。キャンプ中にキャッチボールができるまでに回復したが「(キャンプは)苦しかったです。1軍が決まっていたし、3軍に来るのも初めてだったので」と不安があったことを口にした。

 G球場で練習する中で、先輩らから学ぶことは多かった。「自分はあまり聞きにいくタイプではない。見て吸収するタイプ。上原さんや岩隈さん、菅野さんのキャッチボールを見てストレートだったり体の使い方、球筋を間近で見てすごく勉強になりました」と実績豊富な右腕の一挙手一投足に目を光らせた。

 それでも日々募るのは1軍への思い。仲の良い中川が今季はここまでフル回転でチームを支えている。それを見るのがうれしくもあり刺激にもなった。「連絡は今もしています。『大丈夫? いつ頃投げるの?』ってけがのことも心配してくれて。でも自分は何やってるんだろうって。皓太さんのピッチングを見てると刺激になります」

 現在は実戦登板はおろか、ブルペン入りのめども立っていない状況。モチベーションを保つのが難しい中、やる気を与えてくれたのが上原氏だった。谷岡の武器は鋭く落ちるフォーク。使い手だった上原氏には助言を求めにいくなど親交があった。しかし、5月20日に引退を表明し、ともに汗を流すことはなくなった。引退時の言葉が心に深く残っている。「(上原さんが)引退する時に『若手のチャンスを潰したくない』って。そういうのを見たら頑張らないとって。ちゃんと治して一日でも早く復帰して1軍で活躍したい。活躍する」と誓った。

 今ある痛みを消すには手術しかないという。だが、手術には踏み切らず、けがと付き合っていくことを決断した。全ては早く復帰したいという思いからだ。「手術したらまた(リハビリが)長くなってしまう」。短い一言に早期復活を志す谷岡の決意がにじみ出ていた。

 初めて野球から長期間離れ、改めて自分を見つめ直した。時間を有効活用し、メンタルトレーニングを新たに始めた。「自分は結構(試合で)緊張する。そういうのを改善するいい機会だと思いました」。決して後ろを向かず、今やれることをやる。一回りも二回りも成長してチームに戻るため、最善の努力を続けていく。

 ◆谷岡のこれまで

 ▽16年 成立学園、東芝を経てドラフト3位で入団。

 ▽17年 1年目5試合で0勝1敗、防御率12・00。4月1日の中日戦(東京D)で、2点ビハインドの6回にプロ初登板。7回に1死満塁のピンチを背負うもゲレーロを投ゴロ併殺に仕留め2回を無失点。

 ▽18年 2年目は25試合に登板し2勝1敗、防御率5・76。5月30日の日ハム戦(東京D)の4回。3点差に詰め寄られ、なお2死満塁の場面で登板。暴投で1点を失うも後続を断ちピンチをしのぐと5回も続投しプロ初白星。

 ▽19年 春季キャンプ1軍スタートが内定も、肩の故障で3軍降格。現在は復帰を目指しリハビリに励む。

 ◆関節唇(かんせつしん)損傷とは 関節内の関節唇という軟骨が関節窩(か)からはがれる病気。

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