【有森裕子コラム】世界リレー「面白い!」観客アスリートに一体感

「世界リレー」で行われた、08年北京五輪男子400メートルリレーで銅から銀に繰り上がった、日本の元代表の(左から)朝原宣治、高平慎士、末続慎吾、塚原直貴
「世界リレー」で行われた、08年北京五輪男子400メートルリレーで銅から銀に繰り上がった、日本の元代表の(左から)朝原宣治、高平慎士、末続慎吾、塚原直貴

 先月11、12日に横浜で「世界リレー」という大会が行われました。来年の東京五輪でもメダルが期待される男子400メートルリレーでは、日本チームがバトンパスのミスで失格となったニュースを見た方もいるかもしれません。ただ、大会の名前を聞いてもピンと来ない人が多いのではないでしょうか。

 これは2014年から始まった、国際陸上競技連盟主催のリレー種目のみを行う大会です。私は会場に行けなかったのですが、後で大会の様子を見て、思わず「面白い!」と声を出してしまいました。特に直線コースでハードルを跳んで往復する「シャトルハードルリレー」など、この大会ならではの種目に興奮させられました。会場も相当盛り上がっていたようで、観客とアスリートが一体となってエキサイトしていました。

 通常の大会ではトラックとフィールドで同時に競技が行われることから、時には選手の集中のために静かにしなければならない応援マナーを考えると“邪道”といえるかもしれません。ただ、このような楽しみ方で陸上競技に興味を持つ人が出てくることも考えられますし、決して間違いではないと思います。むしろ、マラソンなどの長距離種目では、このような雰囲気を作るのが難しいだけに、うらやましさも感じました。

 一方で「まだまだ工夫ができるのでは」とも思いました。大会のアナウンスがもっと必要だったでしょうし、例えば子供たちが参加できるような種目を作るなど、観客を巻き込める要素を入れていくことで、陸上の楽しさを知ってもらえるのではないかと思います。

 大会では、08年北京五輪の男子400メートルリレーで、優勝したジャマイカの選手がドーピングで失格となったことにより、2位に繰り上がった日本チームの銀メダル授与式も行われました。10年以上時がたってしまいましたが、表舞台で表彰されたことは良かったですし、選手の皆さんは格好よかったですね。(女子マラソン五輪メダリスト)

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