川内優輝「走る以上は狙う」東京五輪出場に前向き発言 派遣設定記録突破へ

ドーハ世界陸上の代表に選出され肩を組んでガッツポーズする鈴木(左)と川内(カメラ・太田 涼)
ドーハ世界陸上の代表に選出され肩を組んでガッツポーズする鈴木(左)と川内(カメラ・太田 涼)
東京五輪男子マラソン選考方法
東京五輪男子マラソン選考方法

 プロランナーの川内優輝(32)=あいおいニッセイ同和損保=が28日、2020年東京五輪出場に初めて意欲を示した。都内で行われた今秋のドーハ世界陸上(9月27日開幕)の男女マラソンと50キロ競歩の代表発表会見に出席。日本代表に復帰し、自身4度目の世陸出場が決定した。世陸(10月5日)と日程が近いため、五輪代表選考会のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ・9月15日)には出場できないが、3枠目を争うMGCファイナルチャレンジで派遣設定記録(2時間5分49秒)突破を狙う。

 川内が初めて東京五輪の出場権獲得へ、前向きな姿勢を見せた。世陸出場者は日程が近い東京五輪代表2枠を決めるMGCには出場できないが、12月の福岡国際を始めとしたMGCファイナルチャレンジには出場可能。2時間5分49秒以内をマークすれば残り1枠に滑り込める。「まずはドーハ(世陸)が本命」と言いながら、「福岡、びわ湖、東京(のいずれか)には間違いなく出る。そういうタイム(設定記録)があって、走る以上はそれを狙うというのも、もちろんある」と、強い覚悟を示した。

 これまでは東京五輪出場に後ろ向きだった。理由の一つは暑さだ。気温29度の中で行われた昨年6月のストックホルムマラソンでは、「暑いレースは持ちタイムじゃない、と思い知らされた」と、厳しさを痛感。プロ転向後も、「暑い中で無理に戦う必要はない」。猛暑が予想される五輪は、「自分が出ても粘るだけのレースになる」と話していたが、スタート時間が前倒しされ午前6時号砲に。気温が高くなる前にゴールできる環境が整ったことに加え、プロになって科学技術委員会との連携を密に取れることも大きいだろう。

 陸連も歓迎ムードだ。これまで瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(62)が何度もラブコールを送っており、河野匡・長距離マラソン・ディレクターは、「世陸出場選手もファイナルチャレンジには出てくれるはず」と期待。世陸で入賞を目標に掲げる川内は、「きっと入賞したら欲が出る。先を狙いたくなると思う」と笑った。ファイナルチャレンジでは13年に出した2時間8分14秒の自己記録を2分25秒更新しなければ道は開けない。「まず7分台を狙う過程でどれだけいけるか。プロになっての真価が問われる」

 17年ロンドン世陸では3秒差で8位入賞を逃し、日本代表から引退。「日本代表を辞めるか、公務員を辞めるか」という決意の中で後者を選び、4月からプロの道を進んだ。日本記録保持者の大迫傑(28)=ナイキ=や同前保持者の設楽悠太(27)=ホンダ=ら、若手が台頭しつつある日本男子マラソン界。速さより強さを体現する男が、新たな目標へ走り出した。(太田 涼)

 ◆瀬古氏の川内五輪参戦ラブコール

 ▽18年4月21日(ぎふ清流ハーフ前日会見に同席)

 瀬古氏「(昨年の代表引退表明は)今日で撤回だよ。プロランナーになるんだから目立ってなんぼ。きっと現役時のQちゃん(高橋尚子さん)の年収も超えちゃう」

 川内「いえ、その…合宿とかで自信つけてから…」

 ▽18年6月15日(MGCのコース発表会見)

 瀬古氏「日本中が期待している」

 ▽18年12月8日(女子のさいたま国際マラソンに向けたトークショーに同席)

 瀬古氏「若い選手たちが出てきた。川内も頼むよ!」

 川内「日本のマラソンが頑張らないと(と話をそらす)」

ドーハ世界陸上の代表に選出され肩を組んでガッツポーズする鈴木(左)と川内(カメラ・太田 涼)
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