望海風斗がトップスター就任後2度目の新選組隊士役に挑む!

105周年の令和に「どこにもまねできない伝統を後輩にもしっかり伝えたい」と気持ちを引き締めた雪組トップスター・望海風斗
105周年の令和に「どこにもまねできない伝統を後輩にもしっかり伝えたい」と気持ちを引き締めた雪組トップスター・望海風斗

 宝塚歌劇雪組・望海風斗(のぞみ・ふうと)が、トップスター就任後2度目の新選組隊士役に挑む。31日に幕が上がる「壬生義士伝」は、浅田次郎氏(67)のベストセラー小説が原作。愛する家族のため、友のために人を斬る田舎侍・吉村貫一郎を演じる。「人の心に何かを残していく貫一郎のようになれたら、トップとしてはいいんじゃないかな」と自身の立場にも重ね合わせる。また、11月で退団する同期の花組トップ・明日海(あすみ)りおへの思いも聞いた。(筒井 政也)

 新時代の雪組第1作で、忠義の隊士服を再び羽織る。昨春の全国ツアー「誠の群像」に続く新選組の血風録。「前回(研究で)掘り下げたことを、また生かせるのはよかったし、全く違うタイプの役なのでうれしい」と腕をぶした。

 「誠の―」では規律に厳しい鬼の副長・土方歳三役だったが、今回は大物ヒーローではない。「土方さんは自分が突き進むことで、周りを動かした。貫一郎は大きなことを成し遂げたわけではないけど、周りに大きな影響を残した人」

 足軽の身の貧しさゆえ、南部藩を脱して新選組に入隊し、故郷に残した家族への仕送りのために剣を振るう。「誰に対しても物腰が柔らか。家族や周囲を大切にして、その幸せを願っているんですが、斬る相手にも家族がいる。そこに苦しみがあるから、心を鬼にしなければいけない。芯の部分を持たなければ」

 「がんす」「ござんす」といった盛岡弁にも苦闘しながら役づくりに励んでいるが「歌もセリフも、すごく心が動く。男で武士なので、それをいかに抑えられるかが自分の中での闘い」。2002年のドラマ版では渡辺謙、03年の映画版では中井貴一が義を貫き、感動を呼んだ。宝塚版も涙腺崩壊必至だろう。「『こうやって働いてくれていたんだ~』と自分の父親のことを思ったり。現代にも通じるものもありますね。血なまぐさい話のようで、そこに流れているのは人に対する思いや愛。宝塚にピッタリでは」

 原作は、貫一郎の亡き後も物語が続く。「命をつなぐ大切さを受け継いでいるからこそ、では。自分が生きているありがたみを感じ、今やれることをやりたいと思った」。バトンタッチの連続で歴史を紡いだ歌劇にも通じる部分がある。

 同じ89期の明日海が一足早く卒業していく。昨年暮れの「タカラヅカスペシャル」の楽屋で報告を受けた時は自然と涙が…。「突然だったんです! さりげない会話の中で『来年はタカスペ、いないんだよね』って。えー、今言う!? みたいな」と苦笑いで回顧。

 トップ在任5年6か月で退団する盟友への尊敬の念は強い。「見ている側としては心配になってしまうほど、長い間、命を削ってやってきたと思う。さみしいですが、最後まで走り続けてくれることを祈っています」。明日海の大劇場トップお披露目公演「エリザベート」は望海の花組ラスト作だった。「組替えの前に、やりたかったことに付き合ってサポートしてくれた。今思えば申し訳ない(笑い)。だから、同期としてできる限りのことをして見送りたい。恩返しを」。貫一郎のように温かく仲間を思った。

 ◆望海 風斗(のぞみ・ふうと)10月19日生まれ。神奈川県横浜市出身。2003年4月「花の宝塚風土記」で初舞台。89期生。花組から14年に雪組に組替え。17年7月、雪組トップスターに就任。今年10月12日~11月10日には、全国ツアーで「はばたけ黄金の翼よ」に主演(「Music―」併演)。169センチ。愛称「だいもん」「ふうと」「のぞ」。

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